1.置き場所をじわじわ増やしていく
収まらなくなったら別のクローゼットへ、別の部屋へ。いちばん簡単なこの方法には「あちこちの部屋に片づけて回らなくてはいけなくなる」大変さがついてくることを忘れてはいけません。「そのときいちばん楽な場所に戻すようになる」と行き着く先は「どこが何の定位置なのか曖昧になっていく」というカオスです。
2.収納用品の単品買いを繰り返している
ひとつひとつの商品の機能は優秀でも、増やした分だけ床面積を食ってしまいます次第にクローゼットやお部屋が狭く使いにくくなっていくパターン。新しく置いた収納用品のせいで奥の衣類が出せなくなった……という悲劇も起こります。
3.知らず知らずに難しいルールを自分に課している
片づけが苦手、と自覚している人ほどこの傾向が見られます。がんばって「きちんとたたむ」「きちんと戻す」をしなくてはいけない、と思い込み、それがプレッシャーになっているように感じられます。
衣類収納は組み合わせがものをいうツールです。空間をどう区切ってどんなタイプの収納を設置するか、という大まかなしくみを「最初に」「いっぺんに」決める必要があります。ここの設計の無理を、どの引き出しに何を入れるか、どのたたみ方がよいかといったルールで補うのは相当なエネルギーを要するのでおすすめできません。
逆を言えば、ここさえクリアできれば「同じ部屋とは思えないほど衣類が収まるようになる」うえに「がんばらなくても取り出しやすさをキープできる」衣類収納が作れるのです。
まず収納タイプ別・出し入れ楽ちんランキングを見てみましょう。
『1位:ほうりこむ(カゴ/引き出し)』
『2位:かける(ハンガーラック)』
『3位:積む(オープン棚)』
『4位:たたんで入れる(引き出し)』
上位の収納を増やすほど「楽ちん収納システム」になります。……ただ、カゴやハンガーラックを増やすだけでは前述の通りうまくいきません。床面積を広げずに収納量を増やし、使い勝手を良くするために見直したいポイントがあります。
壁面全体を衣類収納にしてしまうのもひとつ。『かける』スペースだけでも2倍以上に増え、その下に『たたむ』引き出し収納や『ほうりこむ』カゴ収納も組み合わせられます。最上段にはシーズンオフ衣類を置く棚スペースも生まれます。
『かける』スペースが増えると、洗濯のあと乾いた衣類をそのままハンガーごと戻せばOKになります。家事も効率化して一石二鳥です。
押し入れは手前と奥、上段と下段でいろいろな機能を持たせられます。例えば上段は奥に高さのあるオープン棚を設置してボトムスや厚手のニットなどを『積む』収納に。手前にはカゴを置いて部屋着や小物を『ほうりこむ』収納に。パッと見てどこに何があるかわかるので使い勝手はぐんと良くなります。
『かける』収納を増やしたいなら突っ張り棒を使って上段をハンガーラックにしてもよいでしょう。
下段は引き出し収納がおすすめ。奥行きがあるので「手前:オンシーズン」「奥:オフシーズン」配置にすれば衣替えも楽です。
押入れの引き戸、クローゼットの観音扉や折れ戸……扉は「閉じれば見えなくなる」というメリットと引き換えにこんなデメリットの連鎖をもたらします。
・使うたびに開け閉めするワンアクションがプラスになる
・開けたままでも扉の陰になる部分は使いにくく、スペースのロスになる
・面倒くささや使いにくさから扉の前に衣類を積み重ねてしまい、扉自体開けられなくなる
メインの衣類収納として使用するなら思い切って扉を外してみるのもひとつです。
『かける』『積む』収納は隅々まで見渡せるようになります。扉を気にしなくてよいので『ほうりこむ』カゴや『たたんでしまう』引き出しも設置しやすくなります。丸見えになるのが気になる……?それなら扉をロールスクリーンに替えれば必要な時に気になる部分だけを隠すことができますよ。
下着や靴下を収納するのに「区切る」方法があること自体は広く知られていると思いますが、区切り方がポイントです。
・ざっくり区切る
・引き出しの高さに合わせる
画像のようにするとと引き出しが『ほうりこむ』収納に変わります。ざっくり別れたスペースにほうりこむだけなので楽。下着や靴下のほか、シワにならないシフォン系のトップスなどにも応用が可能です。
楽ちん収納システムづくり、いかがでしたでしょうか?簡単なところでまずはぜひ、引き出しの中を使いやすく「区切り直す」ところからトライしてみると良いかと思います。「根本的なしくみも見直したいけど一人で決めるのは勇気がいる……」という方は、整理収納のタスカジさんに相談してみるのもひとつですよ。
ライター:sea
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