私たちは、今「意識」していることしか認知していない、言うまでもなくそれ以外は「無意識」の領域だ。
「無意識」とは、私たちが生きるうえで必要なことを、「意識」せずともすべてコントロールしてくれている「神経細胞の働き」を言う。
私たちは外の世界の情報を、五感を通して脳の中にインプットする。
目で「見て」、耳で「聞いて」、鼻で「匂い」、舌で「味わい」、皮膚からの触覚で「感じた」情報を、脳の中で統合し、意味を付けて記憶として保管する。
それらは、ほとんどが「無意識」のうちに瞬時に行われる。
そして、身体の調節を行い、免疫システムをコントロールし、エネルギーの配分を行っている。
今も、あなたの「無意識」は、あなたの身体を適切にコントロールしています。
その証拠に、あなたの「意識」がこの文章を認識しているあいだも、あなたの呼吸は止まることなく適切に機能している。
たとえば極度に緊張してしまう人の場合、「無意識」が間違った命令をくだすために、赤面したり、鼓動が早くなったり、汗が大量に吹き出したりするのだ。
「意識」がそれをいくらがんばって止めようとしても、「無意識」の力の方が膨大なので治まることなく、余計に悪化してしまうのだ。
また、習慣的な行動も「無意識」の領域と言える。
初めて、自転車を運転した時は、すべてのバランスやスピードに「意識」を向ける必要があるが、慣れてしまえば、他のことを考えながらでも大丈夫だ。
車の運転でも、通い慣れた道であれば「無意識」のうちに目的地にたどり着く。
そのとき、「意識」は仕事のことや、恋愛のこと、晩ご飯のメニューのことを考えていても大丈夫だ。
初めて会った人の印象や、初めて訪れた場所の感覚、初めて見た風景、すべてのことで私たちは直感的に何かを感じることができる。
目の前で認識した情報に「無意識」の中にある、過去の情報がリンクした瞬間だ。
「無意識」の中にある膨大な記憶のなかから、必要な情報にアクセスする。
思いつき、発想、アイデア、イマジネーション、第六感といったものが、突然意識の中にあらわれることは誰にでも経験があることだ。
「無意識」は感情を生み出しつつも、その感情に左右されやすいという特徴がある。
突然、何かの拍子に「悲しさ」をこらえられなくなったり、「怒り」に覆われてコントロールを見失ってしまったりするのだ。
「無意識」のなかには私たちが、経験により学習した行動パターンがたくさん収納されていて、そのパターンの集積がコンピューターのOSソフトのように働き、物事に反応したり行動する。
時にそのパターンに誤りがあったり、現在の状況にそぐわなかったりすると、不適切な行動や感情を呼び起こしてしまうのだ。
NLPでは、それらのプログラミングを修正したり、取り除くことで、こころの最適化をはかる。
我々は「無意識」を普段はまったく「意識」していない。
しかしながら我々の脳の90%以上は、「無意識」的に機能している。
だからこそ「意識」と「無意識」の方向性を一致させ、正しくその力を使うことで、目標を達成させ、行動するためのネルギーを生み出すことができる。
「無意識」のなかには、既に不要となったプログラムや間違ったプログラム、その反対にリソースとして使える有益なものもたくさん眠っている。
人間の機能の中心は「こころ」だ、「身体」にも大きな影響を与える。
そして「こころ」を正しく機能させるということは、「無意識」を味方につけるということに他ならない。
あなたは「無意識」を「意識」することができるだろうか?
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