椿油には「オレイン酸」がたくさん含まれています。
栄養成分がオリーブオイルと似ているため、『和製オリーブオイル』と呼ばれるほどです。
椿油といえば、やはり「髪に良いもの」というイメージを抱く人が多いでしょう。もちろんそのイメージは正しいもので、髪を美しく保つ美容オイルとして古くから女性に愛されてきました。
お湯に数滴たらせばリンス代わりになります。毎日使っているお気に入りのシャンプーやリンス、トリートメントに混ぜても構いません。いつもよりしっとりとツヤのある髪に仕上がります。
カラーリングやドライヤーで傷んだ髪にもおすすめです。やさしく労わって、指通りのよいコシのある髪を取り戻すことができます。
皮脂に近い成分なので肌になじみやすく、乾燥しにくいのも特徴の1つ。
「エリモント効果」という水分の蒸発を抑える作用があるので、スキンケアやボディケアにもぴったりのオイルです。乾燥が気になる部分に浸透させれば、水分をしっかり閉じ込めてなめらかな肌へ導いてくれます。
また、抗菌・殺菌作用のあるサポニンが含まれており、ニキビケアとしても有用です。
さらに驚くべきは紫外線を吸収する効果があること。
肌や髪にそのまま塗るだけで、美の大敵である紫外線から守ってくれます。ナチュラルな成分なので肌が弱い人でも安心。優しい使い心地で髪や肌の潤いを保ち、使い続けることでダメージに負けない、輝く素肌を手に入れることができるのです。
美容のイメージが強い椿油ですが、実は食用油としても活躍します。オリーブオイルよりもオレイン酸が多く含まれているので、コレステロール値が気になる方におすすめしたいオイルです。
しかも善玉コレステロールには影響を与えず、悪玉コレステロールだけの数値を下げてくれます。椿油で揚げた天ぷらは、他の油で揚げたものよりもカラッと揚がり、時間がたってもベタつきません。胸やけや胃もたれがしにくいので胃腸が弱い方でもおいしく食べられます。
髪、顔、手、体、足……さまざまなシーンで活躍してくれる椿油。体の中からも外からも美しく、健康にアプローチしてくれるまさに万能の美容オイルです。
食用の椿油はオリーブオイルと同じ感覚でドレッシングや炒め物、揚げ物などいつもの料理へ手軽に使うことができます。
お買い物リストにプラスして、ぜひ毎日の習慣に取り入れてみてください。
【料理研究家】オガワチエコ
ル・コルドン・ブルー等で料理と製菓を学んだ後、和、伊、エスニック、仏菓子それぞれの専門店で調理技術を習得。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』(セブン&アイ出版)。道具も、調味料もないカレの家でいかに間単に失敗なく美味しい料理を振舞うかに特化したレシピ本になっている。NO.053
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