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26歳以上は要注意?大人のはしか(麻しん)が流行った理由とは?

26歳以上は要注意?大人のはしか(麻しん)が流行った理由とは?
投稿日: 2016年9月13日 更新日: 2017年3月6日
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『子育てタウン』は、予防接種や各種補助金など、赤ちゃんの生活に欠か...
今夏、多くの人が集まるコンサート会場やイベント会場、空港での大人のはしか(麻しん)感染が話題になりました。
どうしてはしかが大人に急速に広まったのでしょうか?また、これを止めるために私達にできることはあるのでしょうか?

はしか(麻しん)とは どんな病気?

はしかは麻疹(ましん)とも言われ、ウイルスが、空気感染・飛沫感染・接触感染によって引き起こす感染症です。恐ろしいのは、感染力がとても強いという点です。感染力の強さを表す「基本再生産数」で表すと、仮に、ワクチン接種などを受けていない免疫のない人の集団の中に、1人のはしか患者が入った場合、その1人の患者が12人から18人に感染させる力を持っているということです。感染力が強いとされているインフルエンザの場合でも、同じ条件の元で感染するのは1人から2人だということから考えると、麻疹の感染力の強さは突出しています。

はしか(麻しん)の症状は?

はしかの初期症状としては、38度くらいの発熱と咳・鼻水・目の充血など風邪のような症状が数日続いた後、口の中に麻疹の特徴とされる白い斑点(コプリック斑)が現れ、いったん熱が下がった後、すぐに39度くらいの高熱となり、今度は体に赤い発疹が出始め、それが全身に広がります。5歳未満の子どもと大人は重症化しやすく、合併症として肺炎や中耳炎を伴うことも多く、1,000人に一人は脳炎を起こし、後遺症が残ったり、死に至ったりするというケースもあるといいます。

年代によって、ワクチン接種をしていないことも!

はしかは空気感染もするため、手洗い、マスクのみでは予防できません。有効な予防法はワクチン接種だとされています。現在日本では、麻疹・風疹の混合ワクチンを、1歳時と小学校入学前の2回、定期接種しています。しかしこれは、現在26歳以下(1990年4月2日以降に生まれた)人の場合で、それ以前に生まれた人は1回しか受けていなかったり、もっと上の年代では定期接種にすらなっていない年代もあったりして、ワクチン接種にバラつきがあるため、その結果免疫がなく、はしかにかかる可能性のある大人が多くいることになります。また、乳幼児期にワクチンを接種していても、国内では自然のウイルスにさらされる機会も少ないため免疫も減衰し、ワクチン接種の効果が薄くなっているということも考えられます。これらのことから、国内では大人に感染しやすい状況であると言えそうです。

これ以上感染を流行らせないためには?

国立感染症研究所感染症疫学センター「麻しんに関する緊急情報」によると、2016年は特にアジアの国々(インドネシア、モンゴル等)に渡航歴のある人がはしかに感染したという報告が多かったということです。
現在、国内由来のウイルスによる はしか感染がないとはいえ、海外からウイルスを持ち入った人から、免疫のない人への感染で大流行する可能性もあります。
厚生労働省では、「定期接種の対象者だけではなく、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、麻しんの罹患歴や接種歴が明らかでない場合は予防接種を検討してください」と注意喚起しています。特にはしか感染の可能性のある国への渡航時前には充分な注意が必要です。渡航予定はなくても、まだワクチンを接種していない場合や、接種しそびれていたという場合も、ワクチン接種を検討した方が安心です。また、万が一はしか患者と接触をしたという場合は、72時間以内のワクチン接種で発症を予防できる可能性があるとされています。

妊娠中のはしか感染は流産や早産の可能性も

妊娠中にはしかにかかると流産や早産を起こす可能性があるといわれています。妊娠前であればワクチン接種を受けられますが、すでに妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、はしか流行時には外出を避け、人混みに近づかないようにするなどの注意が必要です。妊娠前であれば、赤ちゃんへの影響を避けるために、目安として接種後2か月間の避妊が必要とされています。妊娠を希望する女性は、早めにワクチンの接種を済ませておきましょう。

26歳以上のママへ注意してほしいこと

現在26歳以上で、はしかにかかったことのないママは、お子さんがワクチン接種時に一緒に接種するという手もありますね。免疫があるかどうかの抗体検査をまず受けてからワクチン接種をする方法もありますが、検査をせずにワクチン接種を受けてしまう方が検査費用がかからずに済むという利点も。いずれにしても、医療機関と相談のうえ、接種しましょう。



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