では、冷水シャワーの入浴方法を紹介します。まずは、湯船に浸かって体を温めます。そうすることで血管が十分に開くので、冷水シャワーの効果を実感しやすくなります。
次に冷水シャワーです。冷水をかける順番は、心臓から離れている部分が先になります。手首から指先、足首から足の指先にシャワーをかけますが最初はぬるめの温度で、できれば1分程度続けてください。その後、可能な限り水の温度を下げ、やはり1分間程度かけます。次に腕・太ももに移動し、徐々に心臓に近付けていきます。そして再び湯船に浸かります。この一連の動作を3回程度繰り返し、最後は冷水シャワーで終えると体内の血管が収縮して熱が逃げにくくなります。終わったらすぐにタオルで体を拭きましょう。
冷水シャワーは温度差によって体に刺激を与えることに意味があり、体を冷やすことが目的ではありません。長時間冷水を浴びると、体の芯から冷えてしまい体調を崩しかねません。温・冷と繰り返す動作は、複数回行うのが効果的。最終的には全身に冷水シャワーを浴びることが理想ですが、これも長い期間をかけてできるようになれば良いのです。
冷水シャワーを行い始めて体が慣れてきたら、秋、冬もこの習慣を続けてみてはどうでしょうか。継続することで、さまざまな嬉しい効果が期待できます。
例えば、冷水によって体が冷やされると、体は体温を一定に保とうとするため、脳から体表面に血液を送る命令が出されます。継続して冷水シャワーを続けた結果、血液の循環が良くなり、血管に詰まった毒素が洗い流される、「デトックス効果」が期待できます。さらに新陳代謝がよくなると脂肪が燃焼されやすく、太りにくい体質になると言われています。他にも、体臭の元になる皮脂の分泌量が抑制されるため体臭の予防や、副腎皮質ホルモンの分泌を活発にすることで免疫力が高まり、風邪の予防や疲労回復の効果も期待できるそうです。
このように、多くの利点が期待できる冷水シャワーですが、あくまでも無理をしないで自分の体調と相談しながら進めてください。高齢の方、心臓が弱い方にはおすすめできる健康法ではありません。お酒を飲み過ぎたとき、体調が悪いとき、何となく気乗りしないときには無理に冷水にしないで、ぬるめのシャワーにしましょう。「気持ちいい」と思えることが一番大事です。
【栄養士ライター】スズキ
栄養士養成施設を卒業後、栄養士の資格を取得し食品会社に勤務。食品会社を退職後は、自宅で料理教室を開き栄養学上正しい料理を広めています。現在は料理教室の運営の傍らタウン誌などで記事を執筆するなど、フードライターとして執筆を中心とした活動も行っています。NO.076
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