皇帝ダリアは、晩秋から初冬にかけて咲く大きな花で、空高くまっすぐ伸びていく姿は美しく雄大です。その風格は見る人を圧倒しますが、育て方はそれほど難しくありません。綺麗な花ですが、切り花として出回ることも少ないので、庭植としてその見事な姿をお楽しみください。
皇帝ダリアの特徴
皇帝ダリアの種類
皇帝ダリアの花言葉
皇帝ダリアのお手入れ
皇帝ダリアの病気対策
まとめ
皇帝ダリアは、中南米が原産のキク科ダリア属の植物です。
草丈は1メートルから6メートル以上にもなり、茎はまるで竹のように太くなることがあります。
花びらは8枚あり、直径10cm〜15cmほどの薄い紫がかったピンクの美しい花を咲かせます。
ダリアは夏に花が咲きますが、皇帝ダリアは短日植物で、夏の終わりから秋にかけて日が短くなる頃に花芽をつけ、11月〜12月に花を咲かせます。
しかし、寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまうため、寒冷地では花を見ることが難しいです。
皇帝ダリアは、メキシコからグアテマラに約15種が自生していて、一般的には薄い紫がかったピンクの一重咲きのものか、八重咲きのものになります。
ダリア属の植物の中でも特に茎が太く草丈が高くなることが特徴の魅力的な植物ですが、皇帝ダリアの品種は多くはありません。
その他に、八重咲きする白の皇帝ダリアがありますが、希少です。ダリアとのハイブリッド品種も誕生していますが、こちらもまだ数は少ないです。
「乙女の真心」、「乙女の純潔」
皇帝というとその名前から、高貴な雰囲気や威厳を感じますが、花言葉は「乙女の真心」と「乙女の純潔」です。
花色もかわいらしいピンクのほか、寒さに向かう季節の中で、空にまっすぐ伸びていく健気な姿からこの花言葉が誕生したのかもしれません。
皇帝ダリアは、赤玉土や腐葉土などを混ぜた肥沃な土に植えてあげましょう。地植えの場合は、植え付けの1ヶ月前に苦土石灰を混ぜ込んでください。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。夏には朝晩の1日2回あげましょう。
そして、生育期である5月〜10月には1ヶ月に1回のペースで緩効性化成肥料を施すと花つきがよくなります。液体肥料の場合であれば1ヶ月に3回が目安です。5月〜10月の間が剪定の適期です。11月には花を咲かせるので、1mを超えた後、9月頃までには抑えたい丈の大きさに、枝を短く切って調節をしておきましょう。
鉢植えで育てている場合、地植えよりも草丈を低く抑えることができますが、同じ鉢で3年も育てていると根詰まりを起こします。2年目以降の3月頃に株分けも兼ねて大きい鉢へ植え替えてください。
寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまう皇帝ダリアは霜が降りる地域では、花が咲いた後に塊根を掘りだし、湿らせたオガクズやピートモスに埋めて来春まで貯蔵します。ピートモスは主にミズゴケで作られている改良用土で、土の通気性と保水性を高める効果があります。
それ以外の地域で、冬越させるには、根元から2~3節残して切り倒したあと、腐葉土やワラで植物の株元を覆うマルチングをし、しっかりと寒さ対策することが冬越のポイントです。
皇帝ダリアによく見られる病気は、灰色かび病とうどん粉病です。 これらの病気は、湿気や温度の変化によって発生します。
灰色かび病は、葉や茎に灰色のふわふわしたカビが生え、うどん粉病は、葉に白い粉がふいたようになり、どちらもやがて枯れてしまう病気です。
密植を避け、茎葉が茂りすぎないように管理し、排水を良くすることがポイントです。被害のでた茎や葉などを取り除いて処分してください。
皇帝ダリアは草丈の高さに対して根が浅めです。強風や豪雨で株元の土が緩むと倒れることがあるので、高く育てる場合は支柱が必要です。
また、夜外灯があると花芽を持たないことがあるので、それらに注意して元気で立派な皇帝ダリアを育ててみてください。
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