ネモフィラは、春先にかわいらしい青紫色の花を咲かせることから、お庭や公園などに植えられ、観賞用として人々に愛されてきました。淡い色合いと優しい風合いが季節の移り変わりを感じさせてくれます。
ネモフィラの特徴
ネモフィラの種類
ネモフィラの花言葉
ネモフィラのお手入れ
ネモフィラの病気対策
まとめ
ネモフィラは、アメリカ合衆国西部原産の多年草です。北アメリカ大陸のカリフォルニア州を中心に幅広く分布しています。日本でのネモフィラの歴史は、江戸時代中期から始まっています。当時、オランダ商人から「ブルー・アイズ」という名前でヨーロッパから輸入したことがはじまりです。その後、明治時代になって、北海道や東北地方などでも広く栽培されるようになり、昭和から現在に至るまでネモフィラの青いじゅうたん畑が観光名所として長い間、人々から愛されてきました。現在では、海外からも多くの観光客が訪れるようになっています。
ネモフィラの花は、青紫色をした5弁花で、直径約2cm程度の大きさです。花びらは円形に配置され、中心にはミツバチが好物の花粉があるのが特徴です。葉は、やや丸みを帯びた楕円形で対生しています。表面は淡緑色で、裏面は灰緑色です。また、茎は細長く、直立して伸びています。茎には微かに毛が生えています。
ネモフィラ属には約11種類があり、代表的なものはメンジェシー種です。ホームセンターや園芸店でも手に入る人気の品種には以下のものがあります。
【ペニー・ブラック】
花びらの周りに黒い輪郭がある白い花を咲かせる品種です。背丈が高いため、縁取りに使うのに適してます。シックな雰囲気によく似合います。
【インシグニスブルー】
横に広がる草姿で、花壇だけでなくコンテナにも向きます。花径は約3cmで、涼しげな空色です。育てるのも簡単なことから人気のある品種です。
【マクラータ/マキュラータ】
花径は約3cmで、白い一重のカップ咲きの花びらのふちに、紫の斑点が入るかわいらしい品種です。別名「ファイブスポット」とも呼ばれます。
【スカイブルー】
間延びしずらい 品種で、濃い水色と薄紫の濃淡が魅力的な品種になります。
「可憐」「清々しい心」「どこでも成功」
まさにネモフィラのかわいらしく、はかなげな花を表す「可憐」の他に、「清々しい心」という花言葉があります。これは空のように澄んだ青色が見る人を清々しい気持ちにさせてくれることからつけられたネモフィラにぴったりな花言葉です。
また、アメリカ原産のネモフィラですが、どこでもよく育つため、「どこでも成功」という花言葉も誕生しました。
ネモフィラの種まきは、春まきと、秋まきがあります。春まきの場合、3月から4月頃がよいでしょう。ただし、地域によっては気温がまだ低い場合があるため、種まきをする場合は気温の変化に注意してください。
また、夏場の高温多湿の中で育つと病気にかかりやすくなるため、夏の初めまでには花を咲かせるように種まきのタイミングを調節するのがポイントです。
秋に種をまく場合は、冬に休眠し、春に花を咲かせます。また、秋にまく場合は、生育期が長くなることにより春まきに比べて花が大きく美しく咲きます。
ネモフィラは移動を嫌う植物なので苗を購入するより、種から育てることをおすすめします。日当たりと排水が良い肥沃な土壌に植えましょう。土が乾いたら、適量の水を与え、過湿には注意してください。肥料を与えると花の色合いがよくなりますが、必要ありません。また、枯れた花を摘み取ると、より美しい花を咲かせることができるので、こまめに行いましょう。
気温が上がってくると新芽部分にアブラムシやハダニがつくことがあるので、定期的にチェックしましょう。見つけ次第その箇所の葉や茎ごと取り除くようにしてください。
また、ネモフィラは、灰色カビ病と呼ばれる真菌病にかかることがあります。この病気は、湿気が多い環境や蒸れる場所で発生するので、水やりを控えめにし、通気性をよくしましょう。発生した場合には、病気にかかった部分を切り取り、消毒してから管理してください。
ネモフィラは比較的日当たりがよく、排水性の良い土であれば育てやすい花です。花壇や鉢植えでも育てることができるので水色の絨毯をおうちのお庭でも挑戦してみませんか?
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