エゴの木は小さい葉を付けた繊細な枝ぶりで、シンボルツリーとしても人気の庭木です。5~6月にかけて小枝の先に釣り鐘状の白い花を付け、秋にはきれいな薄緑色の実がなります。
エゴノキの実には有毒な「エゴサポニン」という成分が含まれており、噛むと苦味を感じることから、実が「えぐい」という言葉が名前の由来になったと言われていますが、野鳥の「ヤマガラ」はこの実を好んで食すようです。近くにヤマガラが生息している地域であれば、エゴノキを植栽することで姿が見られるようになるかもしれません。
お庭にカキなどの果樹があるお宅では、実をすべて取ってしまわずに数個残しておくと小鳥がやってきます。実を残すときは、小鳥が来る前に食欲旺盛な体の大きな鳥に全て食べられてしまわないよう、なるべく細い枝先のものを残しておきましょう。体の大きなカラスやヒヨドリなどは細い枝先にはとまることが出来ないので、全て食べられてしまうことが防げます。
また果樹でなくても、庭木の枝先にミカンやリンゴなどを餌としてつけておくことで鳥がよってきやすくなります。この場合も、餌は太い枝から離して針金の先につけるなど工夫をするとよいでしょう。
野鳥は人の気配に敏感なので、お部屋の中から見ることができる位置に設置して楽しみましょう。
鳥は木の実や果実のほか虫も餌とするので、鳥がお庭に訪れることで庭木についた害虫を食べてもらえるというメリットもあります。
果樹など人も実を食用にする植物には、なるべく農薬や消毒剤を使いたくないということもあるでしょう。お庭に鳥を呼ぶことは、薬剤に頼らない庭木の害虫予防策の一つとして、木にはもちろん人にとっても嬉しい効果を発揮するかもしれません。
誘鳥木のなかで庭木としてもよく知られているものでは、イチイ、ウメ、カキ、ジューンベリー、ツバキ、ナンテン、ネズミモチ、ヤマボウシなどが挙げられます。
一言に誘鳥木といっても、木の種類によって集まってくる鳥も様ざまですので、お庭のなかに種類の違う木をあわせて植えることでたくさんの鳥が立ち寄りやすくなります。また初夏に実を付けるジューンベリー、餌が少ない冬季に花を付けるツバキやウメなど、花や実を付ける時期が異なる木を植えておけば、一年を通して鳥たちの姿を楽しむこともできます。
季節ごとに花や実が楽しめるだけでなく、かわいい小鳥が集まる木をお庭に植えてみませんか。
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