果樹を鉢植えで育てれば広い敷地がなくても収穫を楽しめ、コンパクトなサイズでお手入れや収穫も楽になり、レモンは未熟な青い実から完熟まで収穫時期による味わいの違いも楽しめます。
レモンは1本でも結実できるうえ、鉢植えは根や枝葉の伸びを制限するため実に栄養が回りやすく、庭植えより実付きがよい傾向があります。
鉢植えは移動できるのも利点で、寒さに弱いレモンも気温が下がる時期は屋内に移すことで寒冷地でも栽培でき、日当たりがよく雨の当たらない軒先に置けば病気を抑えられ、台風時は屋内に移して枝折れも防げます。
レモンは寒さに弱く耐寒温度は-3℃ほどで、とげがあり収穫時期は10月〜2月くらいですが、品種によってとげの多さや耐寒温度、収穫時期が異なります。
「リスボン」は代表的な品種で比較的寒さに強く香りと酸味がしっかりしていますが、樹勢が強く大木になりやすいため定期的な剪定が必要です。
「マイヤーレモン」は果皮が薄く香りが強くとげが少ないマイルドな酸味の品種、「璃の香」はとげが少なく大ぶりの楕円形でまろやかな酸味の日本生まれの品種です。
新しい品種でレモンなのにピンク色の果肉。酸味はまろやかで小ぶりな実。果皮は緑と黄色のストライプ。葉も特徴的で斑入りなので鑑賞性も高い。
すぐに収穫したい場合は3年生以上の大苗を選び、日当たりと風通しのよい軒先などで育て、気温が-3℃を下回る時期は室内へ移動するか不織布で防寒しましょう。
水やりは土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えて水切れに注意し、肥料は6月と11月に化成肥料、3月に有機肥料を適量与えます。
摘果は8月〜9月に実1つに対し葉25枚を目安に行い、剪定は3月〜4月上旬に込み合った枝を間引く程度にとどめ(枝先を切りすぎると実がつかなくなるため注意)、2〜3年に一度は植替えを行います。
病害虫を防ぐには、カビの原因になる雨を避ける、被害を見つけたらすぐ取り除く、病原菌や害虫が潜む落ち葉を掃除する、の3つがポイントです。
果実や葉に斑点が出る「かいよう病」「黒点病」「そうか病」のほか、葉を食害する「アゲハ蝶の幼虫」は見つけ次第、できれば卵のうちに取り除きます。
枝葉にこびりつく「カイガラムシ」は歯ブラシでこすり取り、夏枝に発生しやすい「ミカンハモグリガ」は葉に白い線状の痕が出たら葉を切り取るとよいですが、気にしすぎなくても大丈夫です。
果樹栽培では一年おきに豊作と不作を繰り返す「隔年結果」が起こりやすく、レモンも豊作の翌年は収穫が激減することがあるため、木の疲労を抑える摘果が重要です。
実のならない年があった場合は、施肥や植替え、剪定をしっかり行い、次の年の収穫に期待しましょう。
花期には受粉のため蜂などの昆虫の力が必要なので、屋内で育てている場合は屋外に出すなどして受粉を促しましょう。
三輪 正幸(みわ まさゆき)
千葉大学環境フィールド科学センター助教。専門は果樹園芸学および社会園芸学
【もっと詳しく知りたい方】
ページ下部「記事の出典:レモン(檸檬)を鉢植えで楽しもう【自分でやってみよう!】」をご覧ください。
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