ゴーヤの苦みの元となる成分は、「モモルデシン」と呼ばれている成分で、ゴーヤ特有の成分でもあります。「良薬は口に苦し」などということわざもありますが、何を隠そう、このモモルデシンこそが、夏バテの強い味方となってくれる成分でもあるのです。
モモルデシンは、胃液の分泌を促進して、食欲を増進させる働きがあります。夏バテで食欲がないときに、進んで摂り入れたい成分といえるでしょう。そのため下処理で、可能な限りこの成分を残しながら、苦みが気にならない調理法を試すという方法が、最も理想的です。
以下の手順に沿って下処理を行い、ゴーヤの苦みを減らしていきましょう。
ゴーヤを軽く水洗いした後、両端を切り落とし、縦半分に切りましょう。切り終わったらスプーンなどで、わたを取り除きます。わたにも栄養があるので、完全にとらずに、軽くとりのぞくだけにしておきましょう。ちなみに、わたには苦み成分が含まれていないので、わたそのものは苦くないようです。
ゴーヤは薄く切れば切るほど、その後の処理によって、苦み成分をより多く減らすことができます。そのため、苦みを極力減らしたい場合は、なるべく薄く切ったほうが効果的です。ただ、薄く切れば切るほど、その分、食感や味が損なわれますし、その後の下処理によって、苦み成分以外の栄養素も減ってしまうことになります。
2mm~5mm程度を一応の目安の範囲として切っていきましょう。多少厚めに切っても、調理法を工夫することで苦みを気にせず美味しく食べることができますよ。
・塩もみする
最もオーソドックスな方法です。切ったゴーヤをボウルに入れて、ゴーヤ一本に対して小さじ1の割合の塩を加え、手でもみこみます。そのまま10分程度放置し、出てきた水分を取り除けば完了です。適度に苦みを残したい場合におすすめの方法です。
・砂糖と塩でもむ
砂糖を加えることで、より多くの苦みを減らすことができます。切ったゴーヤをボウルに入れ、ゴーヤ1本に対して、小さじ半分の砂糖と小さじ2の砂糖を加え、手でもみこんで、そのまま10分程度放置します。
塩もみのときと同様に、放置後は、出てきた水分を取り除けば完了です。炒め物にする場合は、油を使って甘めの味付けにすればさらに苦みが気にならなくなります。それでも苦みが気になる場合や、和え物などに使用する場合は、下処理の後、さっと下茹でするという方法を試しましょう。
ゴーヤの下処理についてご紹介しましたが、いかがでしたか?下処理をするだけで、苦みが大幅に軽減され、うんと食べやすくなりますよ。ぜひ、お試しいただいて、その効果を実感していただければ幸いです。
ライター:sion
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