過炭酸ナトリウムは酸素系漂白剤の主成分として使われている粉末で、使用後は炭酸ソーダ、水、酸素だけが残る環境にやさしい素材です。ツンとした刺激臭もなく漂白や除菌に安心して使えます。水に溶かすとアルカリ性となりその洗浄力は重曹やセスキ炭酸ソーダよりも強力です。40°C前後のお湯で溶かすと発生する酸素の泡で汚れを落とします。ここでご紹介する「お湯」の温度は40°C前後で使用してください。
過炭酸ナトリウムはナチュラル洗剤とはいえ直接手で触ると手荒れの心配がありますので、短時間でもゴム手袋を着用してください。大さじスプーンをパックの中に一緒に入れておくと即座に使えます。使い方や使用量がパックに記載されていますが、一目で分かりやすいようにペンなどで加筆しておくとより使いやすくなり、日常使いに繋げられるポイントです。
過炭酸ナトリウムの初心者には、キッチンから始めるのがおすすめです。食器用クロスや茶渋の漂白だけではなく、油汚れの拭き掃除、排水口のぬめり掃除、焦げ落としなどにも簡単に使えるからです。そこでおすすめしたい使い方とその手順をご紹介します。ステンレス以外の金属食器や漆器には使えないので注意してください。
1.漂白したい物が浸かる大きさの洗い桶や鍋などに、2Lのお湯と過炭酸ナトリウム大さじ1を入れ、クロスや茶渋のついたカップを約30分漬け置きします。最後は水ですすぎ、干して乾かします。
2.1.で残った液に布を浸し固く絞り、コンロ周りの油汚れを拭き取ります。最後は拭き取り仕上げに水拭きをします。手強い汚れにその液を浸したキッチンペーパーでその箇所をラップし約30分置きます。
3.排水口には、過炭酸ナトリウムをまんべんなく排水口にふりかけ、お湯を注ぐと発生した酸素の泡でぬめり汚れが簡単に落とせ除菌もできます。
4.こげ落としには、洗い桶、無ければ45L程度のビニール袋を2重にして、五徳や魚焼きグリルの網を入れ、約2Lのお湯と過炭酸ナトリウム大さじ2を入れお湯が冷めるまで放置します。最後はスポンジなどでこすり落としながら水ですすぎます。
5.ステンレス水筒の漂白ができます。水筒500mLの場合、お湯500mLと過炭酸ナトリウム小さじ1を入れ、ラップをかけ楊枝などで穴を空けます。発生する酸素による容器の膨張を防ぐためです。蓋やゴムパッキンもボールや鍋に入れて漂白できます。漂白はいずれも約1時間です。最後は水ですすぎます。
浴室のカビ取りではメジャーの塩素系漂白剤は、その刺激臭が苦手な方は多く、常備しているわりに使いきれない方も多いようですが、過炭酸ナトリウムは無臭なので作業がしやすく効果もしっかり発揮するので浴室掃除におすすめです。
1.ぬるま湯500mL、重曹小さじ1、過炭酸ナトリウム小さじ1を良く混ぜて溶かし古歯ブラシを使ってタイルの目地などに付いたカビに塗ります。重曹は加えた方がジェル状になり塗りやすいです。
2.1でしばらく置いている間、排水口の汚れを取り、約100gの過酸ナトリウムを排水口にまんべんなくふりかけお湯を注ぎ入れます。シュワシュワと酸素の泡が発生して汚れを浮かして流しやすくします。
3.おもちゃや洗面器などのバスグッズの汚れには、お風呂の残り湯に過炭酸ナトリウム100gを混ぜ入れ一晩漬けておくとこすらずとも簡単に汚れが落とせます。最後は水ですすぐだけです。
トイレのフチにこびりついた尿石汚れを落としや便器掃除も簡単に掃除ができます。
1.トイレットペーパーに過炭酸ナトリウムを包み、トイレのフチに押し込み、お湯をかけて1時間ほど放置します。お湯は、はちみつ容器のような口が細い容器を使うとフチにかけやすくて便利です。
2.便器の中は過炭酸ナトリウムを大さじ1程度ふりかけお湯を注ぎます。1.の放置時間が経ったら一緒に流します。便器も漂白され真っ白になります。
ご紹介した過炭酸ナトリウムの使い方はいかがでしたか。あなたの家のどこから使い始められそうでしょうか。効果を上げるには漬け置き時間が必要となりますが、買い物や家事の合間に準備すればわりと早く経過してしまいます。今では100円ショップでも手に入りますので、できそうなところからぜひ試してください。過炭酸ナトリウムを日常使いのアイテムにできればナチュラル洗剤の上級者に間違いはありません。
ライター:タスカジさん 初穂
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