子どもをむし歯にさせない「予防」とは!

子どもをむし歯にさせない「予防」とは!
投稿日: 2019年1月21日 更新日: 2020年8月18日
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『子育てタウン』は、予防接種や各種補助金など、赤ちゃんの生活に欠か...
むし歯は「予防」が肝心と言われています。子どもの歯がキレイで健康でいられるために、むし歯のことを理解し、日々予防に取り組みたいものです。

むし歯になる原因

むし歯菌は、歯に付着した糖質などを食べて酸を産み出し、その酸が歯に含まれているカルシウムやリンを溶かす「脱灰」という状態をつくります。この脱灰を放置しておくと歯に穴が開いてむし歯が発生するそうです。

むし歯の原因をつくってしまう要素は主に、『歯の質』『むし歯菌(ミュータンス菌)』『糖質』の3つ。むし歯を防ぐためには、これら3つの要素について総合的な対策が必要だと言われています。

生まれたばかりの赤ちゃんの口内は、「むし歯菌ゼロ」の状態ですが、むし歯菌の感染源として「家族の唾液」が挙げられます。とくに1歳7か月から2歳半までは、「感染の窓」と呼ばれる感染しやすい期間と言われています。
家族が使ったスプーンで食べ物を与えない、噛んで与えないなど、大人の口内の雑菌を移さないよう食べさせ方に注意しましょう。

また、糖分の多い飲食や時間を決めない「だらだら食べ」も、むし歯のリスクが高くなります。まずは、アメやお菓子などを食べさせる場合は、だらだら食べさせるのをやめて、たとえば10時と15時など、時間と量を決めることが大切です。

一見カラダによさそうな乳酸菌飲料やスポーツドリンクにも糖分が大量に含まれているため、のどが渇いた時や食事の時は水やお茶を飲ませるようにしましょう。

歯みがきは量より質

理想的な歯みがきの回数はいろいろな考え方があるようですが、「毎食後が理想」と言われることが多いようです。
1日最低2回以上しないと、むし歯菌や歯周病菌が残りやすく、就寝中は唾液の分泌が減ってむし歯になりやすいので、できれば朝食後に1回、就寝前に1回の歯みがきを習慣付けたいものです。
とくに寝る前の歯みがきは丁寧に行い、その日の汚れをしっかりと落としましょう。

みがき残しをなくすために『右下奥歯→左下奥歯→下の前歯→右上奥歯→左上奥歯→上前歯』など、みがく順番を決めたり、歯みがきの様子を見ながら「10回ずつみがいてみよう」「イーしてみがこうね」「歯の裏もみがいてみようか」など、必要に応じて声がけしてあげましょう。

嫌がる場合は無理強いせず、ママも楽しそうに歯をみがいている様子を見せながら一緒に取り組んだり、好きな音楽を流したり、歯みがき動画を見せたりと、歯みがきが楽しい時間になるよう工夫が大切です。
また歯みがき粉が使えるようになったら、お風呂の中でみがくのもオススメです。歯みがき粉が垂れるのを気にせず、しっかりとみがくことができます。

子どもの歯みがきは乳歯が生えてきた時期に開始しましょう。その時期は、なんでも口に入れたがる子も多いので、離乳食後に赤ちゃん用の歯ブラシを口に入れて慣らせておくとよいようです。

就寝前の仕上げみがきは必須

親がチェックする「仕上げみがき」も、小学校低学年くらいまでは毎回の歯みがきの後に行うのが理想ですが、もし子どもが嫌がる場合は、就寝前だけでも必ず行うようにしましょう。

寝かせた状態のほうが口の中がよく見えるため、子どもの頭をひざにのせて安定させた姿勢で仕上げみがきをするのがベストです。

子どもの歯をよく見ながら、奥歯の溝、歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目など、むし歯になりやすい部位を優先して重点的にみがき始めれば、途中で嫌がっても少し安心ですね。

ブラシの先が折れない程度の軽い力で1カ所につき10回ほど小刻みに動かしてみがきます。とくに歯と歯の間は汚れがつきやすいうえ歯ブラシでは落とし切れないため、フロスを使うのも一手です。

奥歯をみがく場合は、頬を引っ張るようにして歯ブラシを口の脇から入れ、しっかりと確認しながらみがきましょう。
とくに一番奥に生えてくる歯は他の歯と比べて高さが低いのでむし歯になりやすいそうです。
上の前歯をみがく場合は上唇小帯(上唇と歯ぐきをつなぐ筋)に触れると痛がるので、歯ブラシが当たらないよう人差し指で押さえながら唇を上げてみがきます。

6歳ごろからは生えたての永久歯がむし歯になりやすいので、歯みがきに慣れたころと油断せず、注意して仕上げみがきするようにしましょう。

歯医者さんで歯を強くする治療

食事のとり方に気をつけ、毎日丁寧に歯みがきをしていても、歯自体の抵抗力には個人差があり、むし歯になりやすい子もいます。
最近では、むし歯にならないための予防治療も注目されているようです。むし歯になる前に歯医者さんに行き、「フッ素」や「シーラント」で歯を強くしておくことを検討してみてもよいかもしれません。
とくに、乳歯や生えたての永久歯への予防効果は高いと言われています。
歯を削ったり注射をしたりすることもなく治療時間も短め。3か月に1回など定期的にフッ素を塗布してもらいに歯医者さんに行くという手軽さはうれしいですね。

口内を清潔に保つためのケアが、糖尿病や心筋梗塞、認知症などの全身の疾病に関係していることが、最新の研究で明らかになってきているそうです。

むし歯の対策としてだけではなく子どもの未来のためにも、小さいころから丁寧な口内ケアを習慣化していきたいものです。


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