みなさんは、「◯◯テック」という言葉を聞いたことがありますか? 一般的によく聞かれるものだと「フィンテック」があるでしょうか。これは、「ファイナンス」と「テクノロジー」をかけ合わせた造語で、金融分野にテクノロジーが進出したことで、例えば「モバイル決済」など、これまでなかった便利なサービスが誕生しました。
そこから、教育分野にテクノロジーが進出したのが「エドテック」(「エデュケーション」と「テクノロジー」)。そして、育児分野(ベビー)にテクノロジーが進出したのが、今回紹介する「ベビーテック」です。これまでアナログが多かった育児分野にもIT(情報技術)を活用することで、おもに、妊娠期から小学校低学年くらいまでの子育てを助けてくれる便利アイテムがたくさん登場しているのです。
かつて日本では、三世代同居が多く見られましたが、近年は、核家族化や出産年齢の高齢化に伴い、親の援助を期待できない夫婦が増えています。加えて、長時間労働など育児が夫婦のどちらかに偏ってしまい、不公平感や不満を溜めてしまうといった問題も発生しています。このような背景から、育児を効率化するアイテムへのニーズが高まりました。
ベビーテックにより育児が効率化すれば、育児の負担が減ることが期待できます。育児の負担が減れば、浮いた時間を他の用途に使え、育児にもっと前向きな気持ちで取り組めるかもしれません。ベビーテックは、時間的にも精神的にも余裕がない現代の育児中のパパママに、ゆとりを与えてくれることが期待できるのです。
では「ベビーテック」には、どんなものがあるのでしょうか。
例えば、母子手帳のデジタル化です。母子手帳はこれまで紙が定番でしたが、「持ち歩くのが大変」「手で記入するのが面倒」などの声もあがっていたことから、デジタル版が登場。静岡県藤枝市や熱海市、神奈川県相模原市、千葉県柏市などすでに多くの自治体での導入も始まっています。
いつも持ち歩いているスマートフォンなどから気軽に入力できるうえ、赤ちゃんの育児日記や成長記録、予防接種のスケジューリングができたり、自治体からのお知らせが受け取れたりと、現代の子育て世代に寄り添った内容になっています。
ほかにも、
◇授乳時間などをスマホで手軽に記録できるアプリ
◇赤ちゃんの寝返りや泣き声を感知して、スマートフォンに通知する機能のあるアプリ
◇保育園や幼稚園では、登降園の時間や子どもの体温管理などができるアプリ
など、子育てママを応援してくれるアプリが続々登場しています。
日々休みのない育児を助けてくれる「ベビーテック」。ひょっとしたら、みなさんが今「不便」だと思っていることも、ITの力ですでに商品化されているかもしれません。ぜひ一度、「ベビーテック」で検索してみてくださいね。
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