ごしごしこすった方が汚れをきれいに落とせそうな気がしますが、実はお湯でつけ置きするのはとても理にかなった方法です。頑固な汚れを簡単に落とすことができるのは、二つの理由があります。
■汚れの性質
換気扇の汚れのほとんどは油が原因。油とホコリが混ざってしぶといギトギト汚れになっているのでしっかりと分解しなければいけません。また、油は冷たくなると固まってしまうため一定以上の温度で溶かす必要があります。冬場は特に固くなってしまうので、厄介です。
■洗剤の性質
洗剤は汚れと反応するのに一定の時間がかかります。反応するのを待たずにすぐにこすったりしてしまうと洗剤の本来の力が発揮されません。しっかりと時間をかけてつけ置きすることで洗剤の効果が汚れの奥まで浸透し、分解して浮かせることができます。
シンクに水を張って…という方法もいいのですが、より効果的な方法があります。
その方法とは、ごみ袋を使用すること!
1. 45ℓ以上のごみ袋を2枚用意し、シンクの中で重ねて広げます。
2. 換気扇フィルターやファンなどの部品を外し、ごみ袋の中に入れます。
3. 50度くらいのお湯を入れ、洗剤を入れて30分~1時間つけ置きする。
4. つけ置きが終わったらブラシ等で浮き上がった油をこすり落とす。
汚れがしつこい場合は1~4の工程をもう一度繰り返します。
この方法なら、シンクを汚すことなく、適量のお湯と洗剤で効果的に掃除できます。
お湯の温度が高すぎると部品の塗装がはがれてしまうことがあるので要注意!洗剤はたっぷり入れるのがポイントです。
■油汚れには食器用洗剤?
食器用洗剤に含まれている界面活性剤は油汚れを包み込んではがす働きがあります。残念ながら、つけ置きが必要な頑固な汚れには食器用洗剤では太刀打ちできません。日常的な拭き掃除の際にお湯で濡らした布巾に少量つけて行うのがおすすめです。
■掃除の万能アイテム重曹
環境に優しく人体にも安全な重曹はキッチン掃除にもよく使われます。
水に溶かすと弱アルカリ性となる性質で、酸性の汚れを中和して浮かせてくれる働きをします。また、お湯に溶かすと強アルカリ性の炭酸ソーダに変化し、洗浄力もアップします。強アルカリ性は人間の皮膚なども溶かしてしまう恐れがあるため、必ずゴム手袋を着用してください。
■セスキ炭酸ソーダ
重曹と炭酸ソーダの中間のような性質を持ちながら、重曹に比べて水に溶けやすく手荒れしにくいという嬉しいポイントがあります。
■レンジフード専用洗剤
市販の洗剤で頑固な油汚れに効果のあるものはたくさんあります。アルカリ剤と溶剤が配合されているものを選びましょう。アルカリ剤は固くなった油汚れをふやかして分解する効果、溶剤は固くなった油を外側から溶かす効果があります。市販の洗剤は洗浄力が強い分、強力な成分が入っているのでゴム手袋やメガネ、マスクを着用して使うのをおすすめします。
お湯につけ置きするだけで苦労せず換気扇掃除ができるのはとっても嬉しいですよね。目安としては汚れが固まってしまわないように季節ごとに行うのがおすすめです。
汚れを溜めてしまうと雑菌の原因にもなってしまいます。日頃からこまめに掃除してキレイを長持ちさせましょう。
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