洗濯槽の主な汚れのひとつに、水垢があります。水垢は、水道水に含まれるミネラル分(カルシウムやマグネシウムなど)が、乾燥して結晶化したものです。
洗濯後に、洗濯槽に付着した水滴の、水分だけが蒸発してミネラル分が結晶化して水垢となって残ってしまうのです。水垢はできてすぐの場合は、簡単に取り除くことができますが、時間が経てば経つほど、凝り固まって頑固な汚れとなり落とすのが大変になります。そこに、石鹸カスなどが混ざってしまうと、さらに複雑な汚れとなってますます落としにくい状態に!
そこでクエン酸の出番です。酸性の性質を持つクエン酸は、 アルカリ性の汚れである水垢や石鹸カスを落とすのがとても得意なのです。これはアルカリ性の汚れに、酸性を加えると、汚れが中和されてほぐれるためです。
しかも、クエン酸には、消臭効果や除菌効果もあるため、洗濯槽を清潔に保つのにも大変によい働きが望めます。クエン酸を使った方が、市販の洗濯槽クリーナーを使うよりも、低コストで、安全性も高く環境に優しい点も、うれしいですね。
お掃除の手順は以下の通りです。
1.洗濯機に水を入れる
高水位を選択し、洗濯槽いっぱいまで水を入れましょう。
↓
2.クエン酸粉末を投入する
カップ1杯程度のクエン酸粉末を投入後、洗濯機を数分間回して、クエン酸がまんべんなく行き渡るように、よくかき混ぜます。
3.そのまま数時間放置
放置する時間は長ければ長いほど汚れが落ちやすくなります。一晩放置するのがおすすめです。
↓
4.汚れを掬い取る
放置後、浮いてきたゴミや汚れを丁寧に掬い取ります。そのまま流すと排水口を詰まらせる怖れがあるため、このプロセスは省略せずに、必ず行いましょう。
↓
5.すすぎと脱水を行う
洗濯機の通常コースで、すすぎと脱水を行えばお掃除はひととおり完了です。
クエン酸は、酸性のため、洗濯槽の金属部分をサビされてしまう心配があります。そのため洗濯槽にクエン酸が残らないように、お掃除終了後に、よく水で洗い流しておくことが重要です。その後、水気を拭き取り、蓋を開けたままにして、しっかりと洗濯槽を乾燥させましょう。
また、有毒ガスが発生する危険があるため、塩素系の漂白剤との併用は、厳禁です。
このほか、クエン酸に重曹をプラスしてお掃除する方法もあります。お掃除の手順は、重曹3にクエン酸1の割合で洗濯機に投入するだけで、あとの手順はクエン酸を使った場合と同じです。クエン酸だけ使った洗濯槽の掃除は、普段から洗濯石鹸を使用して洗濯されている場合に特に効果的です。
ライター:sion
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます