それまで日本国内だけでしか通用しなかったマークを世界でも通用するマークに変更するためです。海外とのやり取りが盛んになった今、日本国内だけでしか通用しない洗濯表示マークがついた衣料品は、輸出入の際に、タグを付け替えたり、付け加えたりする必要が生じるなど、何かと不便なことが起こっていました。
また、今は、洗剤や洗濯機の種類も豊富になり、洗い方や干し方についても、これまでの表示だけではカバーしきれない点も増えてきました。
そのような経緯で、国際標準化機構(ISO)の規格国際規格に統一させることが、2016年に決定したようです。
新洗濯表示のドライクリーニングに関するマークの旧表示マークとの違いは、マークの種類が増えたことと、マークそのものの表記が変わったことです。
旧表示マークは、円の中央に波線があり、波線の上に「ドライ」と表記されているマーク、円の中央に波線があり、波線の上に「ドライ」波線の下に「セキユ系」と表記されていマーク、円の中央に波線がありその上にドライと表記されているマークの全体にバツ印が付けられているマークの、の3種類だけでした。
マークには、「ドライ」と表記されているため、見てすぐにドライクリーニングのマークだとわかりました。これに対して、新しい洗濯表示マークのドライクリーニングに関するマークは、「ドライ」の表記がなくなり、その代わりに、PとFというアルファベットと横線を用いて表記されるようになりました。PとFは、ドライクリーニングに使用する有機溶剤の種類を示しています。
ドライクリーニングに関する新洗濯表示の5種類のマークのそれぞれの意味について詳しく見ていきましょう。
1.円の中にPのあるマーク
パーククロエチレンと石油系溶剤を使用したドライクリーニングが可能であるということを示したマークです。
2.円の中にPのマークの下に横線が一本ある
パークロロエチレンと石油系溶剤が使用して弱い処理でドライクリーニングができるということを示したマークです。
3.円の中にFのあるマーク
石油系溶剤を使用してドライクリーニングができるということを示したマークです。
4.円の中にFのマークの下に横線が一本ある
石油系溶剤を使用して弱い処理でドライクリーニングができることを示したマークです。
5.円の上にバツ印がつけられているマーク
ドライクリーニング禁止であることを示したマークです。
新洗濯表示マークでは、ドライクリーニングに加え、ウェットクリーニングに関するマーク(円の中にW)も加えられました。そのため、新しいドライマークは、クリーニング店での扱い方まで把握できるようになりました。
ライター:sion
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