産後ママの約半数がかかるともいわれるマタニティブルー。でも、憂鬱な気持ちになるのは、ママだけではありません。マタニティブルーと同じような気持ちの変化がパパにもあるということが、最近の研究でわかってきました。
母親の場合は、出産によるホルモンバランスの崩れによることが多いのですが、父親にはそのような体の変化はありません。父親の場合は、環境の変化によるものが大きいといわれています。母親とは違い、妊娠期がないぶん、急激な環境の変化にさらされ、精神が追いついていかないという状況に陥ってしまうのです。家庭では、ママが赤ちゃんのお世話にかかりきりになり、パパのことまで気を配れなくなるため、孤立を感じたり、金銭的な不安やプレッシャーを抱いたりすることが多いといわれています。
ママは実際に出産を経験しますし、赤ちゃんに授乳したり、お世話をしたりすることで親になったという実感を持ちやすいといわれています。ですがパパは、ママに比べて時間がかかるものかもしれません。また、大変そうなママを少しでも助けたい、という気持ちと、仕事で活躍して家族に金銭的な不安を抱かせたくない、という気持ちの間で揺れ動くという声も。
ママにとっては、一番頼りにしたい存在なので、「しっかりしてよ!」という想いを抱きがちですが、パパもママと同じく「親1年生」ですから、まずはそれを念頭に置くことが大切です。赤ちゃんが生まれたばかりの頃は、忙しくてなかなか夫婦の時間を取ることが難しいですが、少しでもパパとママがふたりで過ごせる時間を持つと、お互いの変化に気がつくことができるでしょう。
日本では、まだまだ男性が育児に参加することに対する理解が深まっていません。男性の育児休暇が取れる企業も少ないのが現実です。ですが昨今では、ママを「手伝う」のではなく、主体的にパパも育児に参加するべきという論調が比較的強いため、パパは「これまで以上に仕事に励みながら、育児にも積極的にならなくてはいけない」というプレッシャーを感じてしまうことも多いでしょう。
夫婦で乗り切るためには、そのあたりの理解を深め、すぐに解決しようとせず、お互いの気持ちに寄り添うようなコミュニケーションを取ることが大切です。子育てに関しても、ふたりで抱え込まず、早めに専門家に相談することもおススメです。電話で子育て相談を受け付けている自治体も多くあります。何かを不安に感じたら、気負わず連絡してみましょう。
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