乳歯から永久歯への生え変わりは、平均して6歳の誕生日を迎える前後から始まると言われています。まずは下の前歯がグラグラしはじめ、上の前歯、奥歯と、前から順番に生え変わっていくようです。ただ、これはあくまで“平均”の話。お子さんによって身長や体重に差があるように、歯の生え変わりの時期や順番も個人差があります。6歳前後2年くらい(4歳から8歳くらい)の間に、最初の歯が生え変われば「早すぎる」「遅すぎる」ということはないようです。
もし、「うちの子早いかな?(遅いかな?)」と思ったら、お子さんの乳歯が生えてきた時期を思い出してみてください。すべてのお子さんに当てはまるわけではありませんが、赤ちゃんの頃、平均よりも早く乳歯が生えてきたお子さんは、生え変わりのタイミングも早く、平均よりも遅く生えてきたお子さんは、生え変わりのタイミングも遅い傾向にあるようです。お子さんの成長に照らし合わせながら、見守ってみてくださいね。
さぁ、お子さんの歯がグラグラしてきました。どうしたらいいのでしょうか? 歯茎から永久歯が生えてきていないかをチェックしてみましょう。まだ生えてきておらず、痛みや咀嚼にも問題がなさそうであれば、様子見でOK。歯医者さんへ定期検診に通っている場合は、検診ついでに見てもらってもいいでしょう。もし下から生えてきているのに、抜ける気配がない場合は、早めに歯医者さんに相談してみましょう。歯医者さんで抜く場合は、麻酔をしてくれることが多いので、痛がったり、怖がったりするお子さんでも安心です。
また、永久歯が重なって生えてきているなど、歯並びが不安な時は、矯正歯科に相談してみてくださいね。
日本には古くから「健やかな体に育ちますように」という願いのもと、上の歯が抜けたら縁の下に、下の歯が抜けたら屋根の上に投げる風習がありました。しかし現代では、マンションなどの住宅事情から、それらができないケースも。そこで最近は、可愛らしいトゥースケースに入れて保管、記念に残しておく保護者が多いようです。保管する際は、まずはきちんと洗浄し、オキシドールにしばらくつけて殺菌すると、清潔に保つことができます。抜けたばかりの歯には、血液やタンパク質が付着しています。そのまま保管すると、雑菌が繁殖したり、変色したりする恐れがありますので、気をつけてくださいね。
大人であれば誰もが経験してきたはずの“歯の生え変わり”ですが、いざ子どものこととなると、焦ったり不安になったりしてしまうもの。“生え変わりには個人差がある”ということを認識し、上手に見守っていきたいですね。
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