イ:インタビュアー、志:志麻さん
イ:以前は、フランス料理のレストランで働いていたとお聞きしましたが、フリーランスとして家事代行のお仕事を始めるきっかけは何だったのでしょう?
志:結婚してから、家事があり時間的、体力的にも独身時代と同じように働けないとは思っていたのですが、前職であるフランス料理の仕事には関わっていたいという思いがずっとありました。それで調理場以外で何か料理に関われることがないかと探していたところ、たまたまインターネットでタスカジのサービスを見つけたんです。
イ:そうだったんですね。見つけてもらえて良かったです(笑)フリーランスで働くことや独立することに対して不安はなかったですか?
志:私は楽観的な方なので、不安よりも自由に働けるのが嬉しいという方が大きかったです。自分で自由に働く時間を調整できるのはいいですね。
イ:タスカジでは、自分が働きたい日時を登録して、その日時で依頼者さんとマッチングさせる形になっているので、自分の予定を優先しながら働けるというのはタスカジの強みの1つかもしれません。志麻さんもそこに惹かれたんですね。
イ:始める際に不安はなかったとのことですが、タスカジさんとして働き始めてみて以前の仕事場との間に違いはありましたか?
志:どちらも自分の好きなことなので苦ではないんですが、気持ちの持ちようが違いますね。飲食店なので当たり前なのですが、以前の仕事場では「店の料理を作らなくていけない」という義務感があったし、朝から晩まで調理場の中で生活していて、多くの人と密なコミュニケーションをとる機会があまりなかったです。そうすると、やっぱり気持ちはふさぎ込んじゃいますね。
一方、タスカジさんとしての仕事は、今までのように義務感ではなく、自分が「こうしたらいいな」をそのまま表現できたり、自分の料理を作れたりするので、すごく楽しく料理ができますし、自分の移動レストランみたいな感じで自由だなと思います。依頼者さんもその料理に対して美味しいと言ってくれたり、作り方を聞いてきたりして、そういうのはやっぱり嬉しいですね。調理場にこもっていた頃は体験できなかったことです。
イ:やっぱりお店の厨房で調理するのと、依頼者さんのお宅で料理するのでは自由度が違うんですね。
イ:タスカジさんとして働く上で戸惑ったことは、ありましたか?
志:レストランで働いていた頃と違って、タスカジでは家庭的な料理のリクエストも多く、フランス料理だけを作っていればいいというわけじゃない、ということに最初戸惑いましたね。フランス料理からどんどん遠ざかっちゃう気がして。
でもすぐに、「フランス料理を教えてください」とお願いされて一緒に作ったり、家事と仕事のスキマ時間でフランス語やフランスの家庭料理を勉強できたりするので、全然フランス料理から離れた気がしないですね。
調理師時代は、拘束時間が長くて、「もっと勉強したいことがあるのに、時間がない」というのがすごくありました。今は好きなことをやりながらお金をもらって、かつ自分の好きなことを勉強できて、という感じですごく楽しいです。
イ:志麻さんにとって、フランス料理はとても大きな存在なのですね。
志:とは言っても、やっぱりフランス料理以外の料理を頼まれることもたくさんあるので、今まで作ってこなかった種類の料理も作るようになりました。でも、それがきっかけで料理に対して色んなことを貪欲に学ぶようになりました。本やインタ―ネットで調べたり、学生時代に使っていたノートを引っ張り出したりして、「こんなことをやっていたんだ」と思い出に浸ったり(笑)
イ:料理に対しての貪欲さが、志麻さん大活躍の秘訣だったのですね。
イ:タスカジさんとして働く中でのやりがいを教えてください。
志:一番は自分で自由に働く時間を調整できることです。調理師時代は夏と冬に1週間ずつしか休みがなくて、そこにも仕込みが入ってしまって、ゆっくり休めることがありませんでした。タスカジさんとして働き始めて、初めて2週間休みが取れました。
あと、依頼者さんと直接顔を合わせて、自分が作った料理の感想を聞けたり、色んな話をする機会が持てたりするのは嬉しいですね。今までは、朝から晩まで調理場の中で生活して、毎日同じスタッフとしか話をしなかったので、全然違います。
フレンチレストランの調理師からフリーランスとしての家事代行お仕事にキャリアチェンジした志麻さんは、自分の大好きなフランス料理を勉強しつつ、「自分のこうしたらいいな」をそのまま料理に生かしていました。自分で選べる働き方、依頼者さんからの直接の「美味しい」の声もやりがいになっているようですね。
ライター:有村奈津美
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