例えば参考書を読みながら答えを考えているとします。
一人で頑張ろうと一生懸命になり、参考書に穴が空くほど見つめても答えが見つからない。
気付いたら参考書に顔を近づけすぎていて、
下段に書いてあった答えに目が行かなかった。
というような経験ありませんか?
見ている参考書の中に答えがある。答えを探そうとする余り、
近づきすぎて全体が見えなくなってしまうほど視界を狭めてしまうのは、
思考が窮屈になってしまっているからなんです。
一人で頑張らなくちゃ!という考え方も、
気持ちを張り詰めさせてしまう原因になりますね。
誰かと一緒に参考書の答えを探していけば、「答えどこかなぁ?」などと、
宝探しのゲームのような感覚で答えを探すことができると思います。
その気持ちの余裕が頭脳を活発に活動させるんです。
スポーツでもそうですが、力を抜いた状態のときのほうが、
自然体で、軽やかに身体が動いてくれるように、
頭脳も力まないように、力を抜くことが能力を発揮しやすくなります。
複数の人と答えを探したり、問題を解決する方法を考えたりすることは、
一人ではない。という安心感と、
一緒に考えてくれる人がいる。
という心強さが、無駄な力みを解放してくれるんです。
この共時性というのが電池と似た現象なんです。
一人の頭脳で考えているより、複数の頭脳で一緒に考えていくことで、
お互いの思考が同調するようになり、
イメージや波動といった目に見えないものが、
お互いの思考を行き来するようになっていくんです。
これが、誰かに話したら、なんとなく答えが見つかってしまった。
という奇妙な現象の正体なんです。
必ずそうなるわけではないし、そうならないときもありますが、
一人で考え続けているよりは誰かに話してみたり、
一緒に考えてもらったほうが答えは見つかりやすいということは、
心理学や、統計学、量子力学などの実験で証明されています。
ひとつの課題について考えをまとめていくときに反対意見をぶつけ合うより、
お互いの意見を尊重しあったほうが、解決の答えは早く、矛盾も少ないものです。
これは、お互いに相手との信頼関係があるからできるものですよね。
その議題に対して真剣に向かい合おうとする気持ちが無ければ、
何人の頭脳が集っても答えは見つからないでしょう。
お互いに反発心を持っていたり、他のことを考えてしまう人が居れば、
共時性は失われ、思考は混乱してしまいます。
これは電気に例えれば漏電を起こしている状態と言えるでしょう。
会議をするときには、
「みなさんの力が必要です」などの抽象的な言葉ではなく、
○○さんの考え方が素晴らしい。その力を貸してほしい。
○○さんの意見にはいつも驚かされる。その力を貸してほしい。
○○さんの視点は他の人達と違って面白い、その力を貸してほしい。
というように、議題に参加する人の長所を探して、
褒めて認めてからお願いすれば、議題に対する集中力は格段に上がっていきます。
電気で例えれば漏電することなく、すべてのエネルギーを集中できるようになるのです。
考えただけで心強さを感じませんか?
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