およそ100人に1人はあるといわれる胎内記憶。これは、母親のお腹の中にいた頃の記憶をいい、ある年齢がくると突然話し始める子がいます。例えば、帝王切開で出産したママの場合、「お腹の中は暗かったんだけど、突然明るくなった。緑の服を着たおじさんがいた」と話し、まさに出産時と同じ状況で驚いたというケースも。科学的に立証されているわけではないのですが、実際に多くのエピソードが存在しているのです。どうせ子どもが言うことだから……と思わずに耳を傾けると、興味深い話が聞けるかもしれません。
大きくは、お腹の中にいた頃のことを指す「誕生記憶」と、お腹に入る前のことを指す「誕生前記憶」の二つに分かれるそうです。誕生記憶では、「紐のようなおもちゃで遊んでいた」、「ピンク色のお部屋にいた」など、へその緒や子宮のことを想像させるかわいらしいエピソードも。また、「誕生前記憶」はさらに不思議。「雲の上からママを見ていたんだよ」、「ママがいいなぁと思って、すべり台ですべってきたの」と話す子がいます。中には、不妊治療を経て妊娠したママの場合には「ママのところだけ誰もいなかったから、並んだの」と話す子や、流産したママの場合には「一度、死んじゃったけどまた来た」と、思わず感動してしまうこともあるほど。特殊なケースでは「ママがおぎゃーって産まれた時、見ていたんだよ」と神秘的な話をする子もいるそうです。
お話しができるようになる3歳頃がベストといわれています。2歳ではまだカタコトでしか会話ができないため、3歳の誕生日頃がおすすめかもしれません。また、聞くのは一度きりがいいともいわれています。子どもは何度も同じことを聞かれると、曖昧に返事をしたり、中には作り話を始めたりもします。上手に聞き出すためには、ママも子どももリラックスしている状態が最適です。お風呂の中や、寝る前などベストなタイミングを見計らって、たった一度のチャンスを逃さないようにしましょう。
「お腹の中にいた頃、どうだった?」と尋ねることから始まる胎内記憶。もちろん、子どもの中には「覚えてないよ」と答える子もたくさんいます。それでもガッカリせずに、わが子は作り話をしない正直な子どもだとポジティブに受け止めて、「ママのお腹の中にあなたはいたんだよ。産まれてきてくれてありがとうね」と話すことで、親と子のコミュニケーションを育んでみてはいかがでしょう。
各自治体では、同じ月齢の子供を持つお母さんが触れ合える場があります。そこで、ぜひ胎内記憶について会話を楽しんでみてください。
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