こむら返りは疲労や栄養・水分不足により筋肉が異常収縮を起こす障害です。
一般的には「つる」といわれる症状ですが、非常に強い痛みとけいれんが伴います。しかし大半が数分程度で落ち着いてくるなど、一時的な症状となることが特徴です。
こむら返りは縮んだままの筋肉を伸ばすことでほぼ改善されます。
しかし、無理に伸ばしてしまうと逆に肉離れの原因になってしまいますから、ゆっくりと行うことが大切です。壁に足のかかとつけてふくらはぎを伸ばしたり、足の親指を中心に指全体をつかんでゆっくり手前に引いてみるなどが有効です。 痛みが治まってきたら、患部のマッサージを行うのも、再発予防に効果的です。
妊婦さんの約半数が経験しているというこむら返り。妊娠中に起こりやすくなるのはいくつかの理由があります。
①骨盤のゆるみ
妊娠後期になると、赤ちゃんが成長するに伴い骨盤が内側から広げられ、ゆるみます。
骨盤の広がりとともにそれを支えていた足の筋肉が横に引っ張られるため、収縮させて元の状態に戻そうとします。この収縮が足のつりとなって表れてくるのです。
②体重の増加
お腹の赤ちゃんが大きくなると同時に体重が増え、足の筋肉にどんどん負担がかかってきます。下半身に負荷がかかることで、筋肉疲労や血流が悪くなり、足がつってしまうのです。
③栄養の不足
赤ちゃんの成長に欠かせないカルシウムやマグネシウムなどは赤ちゃん優先となりますので、妊婦さん自身には不足しがちになります。体内のミネラルバランスが崩れると筋肉が動揺して異常のサインを送り、そのサインを受けて足がつってしまうのです。
ミネラル不足の場合同時に鉄分も少なくなるため、貧血の症状が出やすくなります。
貧血が起きたら、「足がつるかもしれない」と用心しておきましょう
上記の原因を踏まえて事前に予防をしっかりしておくことで発生を抑えることができます。
①骨盤を締める
骨盤がゆるんでしまうのが要因なので、骨盤を締めてあげると良いとされています。
「腹帯」を使い、骨盤が広がりすぎるのを抑えると効果的です。
②筋力をつける
体重の増加と筋力の低下も原因となりますので、筋肉疲労をしない程度の軽い運動もよいでしょう。悪くなった血流の改善にも効果的です。ストレッチやウォーキングなどは気分転換にもなっておすすめです。
③食生活を工夫する
バランスのよい食事をすることで、筋肉や神経の働きを正常にしていきましょう。牛乳や乳製品・魚・海藻類などにはミネラルがたっぷり含まれています。さらに、ミネラルの吸収を高めるために、野菜やビタミン類も同時に摂ることも忘れないようにしましょう。
いかがですか? ちょっとした習慣や小さな工夫でこむら返りの予防ができそうですね。無理のない範囲で普段から心がけておきましょう。
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