ではどのようにして何も無い場所の水平を出すのか
図を使って説明します。
1.まずは水平を出したい場所の全長(全幅)より広い範囲で基準となる場所を決め杭を建てます。
杭は先を尖らせた物がホームセンター等で購入できます。長さも数種類ありますので必要な長さを選びます。土の上ならその杭を垂直に土中に打ち込みます。
グラつかないように打ち込み、補助に添え木として短い杭を斜め方向に打ち込み木ネジで固定すると良いでしょう!
2.杭を建てたらどこでも良いので透明なチューブの片方をビニールテープなどで動かないように杭に固定します。(図を参考にしてみて下さい)
3.もう一方の杭にも反対側のチューブをテープ止めします。
中間のチューブはたるんでいてもOKです。
4.片方のチューブの口からヤカン等を使って水を入れていきます。
水の量はチューブの切り口より下になる様な量を入れます。
この時に空気が入らないようにゆっくりと入れて下さい。
もし中間に空気が入ってしまったら、中間のたるんだ所のチューブを揺らしたりすれば抜けていきます。
5.両方の杭に固定したチューブの中の水面がある所が図の点線部分でこれが両方の杭間の水平レベルになります。
6.両端のチューブの中の水面になる部分に水平基準となる線を(印を)杭に引いて下さい。
※この線が水平の基準となります
1.水平の基準線が引けたら、ブロック塀の場合1段目となるブロックの天端にする高さを決め(図のA寸法)印を付けその印上に木ネジを頭を少し出して止めます。
2.反対側の杭にも(図のB寸法)水平基準線から同じ距離に印を付け同じように印上に木ネジを止めます。
(木ネジの代わりに釘でもOKです)
3.図のA寸法とB寸法は同じ寸法です。
片側の杭に止めた木ネジに水糸を縛り、もう片方の木ネジに水糸を引っ掛けます。
4.水糸は少し伸びるのでたるまない様にピンと張り引っ掛けた方の木ネジに2~3周巻き付けます。
巻き付けた後は張った水糸の高さに影響が出ない様に縛り付けて解けない様にして下さい。
これで基準の水糸張りの完成です。
水盛りに使った材料です。
透明チューブ15m
ビニールテープ
水糸(画像上方のオレンジ蛍光色の物です)
画像では見ずらいですが杭の片方側です。
赤矢印が水平基準線です。
チューブ内の水面上に当たる部分の杭に水平基準線を引いたところです。
チューブ内の水面になる部分の杭に水平基準線を引いた画像です。
赤い矢印部分が水面です。
この基準線より寸法を割り出し水糸を張っていきます。
実際に水糸を張っている所ですが、画像では見ずらくてすみません。
1.この基準となる水糸より基礎の高さ(深さ)分と砕石分を足した寸法を掘り下げていきます。
2.今回は砕石厚さ25㌢×幅30㌢、
コンクリートが厚さ15㌢×幅20㌢
なので掘り下げの深さは40㌢!!
※今回はブロック天端の高さ上ではなく基礎の天端上に水糸を張っています。
水糸を基準に(基礎天端位置)基礎コンクリート分を引いた高さまで砕石を入れ突き固めます。
突き固めには角材やブロックなどを使い(身の回りにある物で良い)とにかく突き固めます。
ジョウロ等で水を撒き湿らせて突き固めた方が良く締まります。
乾いたらまた湿らせ突き固めの繰り返しで固めます。
この後は基礎のコンクリートを流す為に型枠を組みます。
型枠の組み方は次回ご紹介しますので、今回はここまでです。
水平の出し方としては最も簡単で正確なやり方です。
段取りは難しそうに見えますが、実際やって見ると意外と簡単です。
特別に注意することは無いのですが、水平基準出しより各所の寸法を割り出す方がややこしいです。
絵に描いたりノートで数字を入れたりすれば割り出しやすくなります。
この水盛りに使うチューブなどを『水盛り管』と言い、昔から使われていたそうです。
私の様に基礎やブロック積に限らず、地面を平らにしたい時や水平器が使えない部分、
離れた花壇の縁取りの高さを揃える等にも使えますね。
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