鋭い目つきでじっと見つめるボス猫。しかし実は人間にはフレンドリー。お年寄りなどに擦り寄って行く可愛さも持ち合わせています。
ボス猫のこの態度は人を恐れない強さがあるから。フレンドリーに近寄って行くのは人間を監視しているからとの見方もあります。
「敵を恐れない強さ」はボス猫になるには必須条件と言えそうですね。
自分が強いということを知っているボス猫。自分がいることで仲間に緊張が走るのをよく知っています。
若い子猫は仲間とじゃれたり、親子猫は連れ立って群れて過ごす事がありますが、ボス猫は基本一匹行動。
仲間と適度に距離を保っています。自分の存在で他の猫を刺激しないようにボス猫は配慮しているのです。
ボス猫になる条件なのか、ボス猫になったから大きくなるのかは分りませんが、ボス猫は他の猫に比べて体がやや大きめです。
これはボスになるためにオス猫と喧嘩に明け暮れているうちに筋肉がついたのかも知れません。体の大きさもボス猫の証し。他のオス猫に負けない様にひそかにトレーニングしているのかも?
毛を膨らませて大きく見せているということも考えられます。でもやはり筋肉がないとボスにはなれませんよね。
他の猫と群れているとき、ボス猫は動かずにじっとしています。他の猫が次々に体をこすりつけたり、鼻と鼻をくっつけたりと挨拶をしにきます。
ボス猫は挨拶するよりもされる側です。ネコは単独動物と考えられていますが、ちゃんと猫にも「社会の掟」があります。
ネコは無駄な争いを好まないので他の猫を見かけるとあまり近寄って仲良くしません。これは無駄な喧嘩をしない猫独自の配慮です。
そんな猫達が唯一見かけると率先して近づき、挨拶をかわす相手がボス猫です。こうやってみんなに挨拶をされることで、ボス猫は仲間の情報や親愛の情を確認しているのでしょう。
いかがですか。意外にボス猫は怖い見かけによらず、威張っていない謙虚な性格だと思いませんか?
人間に媚びて敵か味方かを身を以て確認するボス猫。やはり仲間を守ろうと言う「思いやり」がないとボスにはなれないのではないでしょうか?ボス猫は強いだけで決まる訳ではないようです。
(参考文献:マガジン・マガジン「ワル猫だもの」 南幅俊輔)
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