一口に不妊治療と言っても治療法によって、その費用や保険の適用の有無が異なります。また、病院によっても治療費に幅があり、保険適用外の治療の場合、高額になることもあります(数千円〜数十万円/回)。ただ、国や地方自治体で助成金制度を設けていますので、その内容を確認しておきましょう。
不妊治療の助成金は、国が実施する全国共通のものと、それに上乗せして使える地方自治体独自のものがあります。以下、国の助成金制度の特徴をまとめます。
◆国が実施する助成金制度◆
・対象となる治療:特定不妊治療と呼ばれる体外受精および顕微授精
・対象:43歳未満(妻の年齢)で行う治療・前年の夫婦合算所得730万円未満
・年間助成回数:限度なし
・通算助成回数:初回40歳未満通算6回・初回43歳未満通算3回
・通算助成期間:限度なし
・助成限度額:1回15万円まで(初回は30万円)
※凍結胚移植等の場合は7.5万円
さらに、地方自治体独自の制度として、たとえば東京都の場合、不妊治療のステージによってさらに5〜10万円が支給され、男性の不妊治療も助成の対象としています。お住まいの地域の制度をぜひチェックしてみてくださいね。
ほとんどの場合、保険が適用されない不妊治療の費用ですが、一般の医療費と同様、医療費控除の対象となっています。かかった不妊治療費用から助成金をのぞいた自己負担額と、他にかかった医療費を合わせて、年間の医療費が10万円以上になった場合、税金の還付を受けることができます。領収書はしっかりと保管の上、確定申告を忘れないようにしましょう。
不妊治療には、経済的な負担だけでなく、精神的、時間的、身体的な負担もかかりますので、夫婦でよく話し合い、検討することが大切です。まだこの分野の保険はほとんどありませんが、今後は少しずつ増えてくると思われます。いくらまでお金をかけるか、受けとることができる給付金はいくらか、また、今後の人生で必要になるお金はいくらかといったことをトータルで考えて、必要であれば民間保険を活用することも検討してみましょう。
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