教育費は、住居費と老後資金とともに、人生の3大支出の1つと言われます。子ども一人あたり1,000万円以上かかるなんて聞くと、だれでもわが子の教育費について不安を抱きますよね。そんな不安をなくすためには、いつ、いくらの費用が必要になるのかを知り、早いうちから準備をすることが大切です。
文部科学省の「平成27年度学校基本調査」によると、高校を卒業した生徒の56.5%(浪人生も含む)が大学に進学していることがわかります。「子どもが望むなら、大学まで進学させてあげたい!」と考えるパパやママも少なくないでしょう。
そこでまずは、一般的な教育費がどれくらいなのかを知り、準備をすることから始めましょう。
教育費は、一人あたり1,000万円って本当?
教育費は進路によって大きく金額が異なります。たとえば幼稚園から大学までオール公立で進学したとすると総額約980万円で、たしかに一人あたり1,000万円かかるようですね。しかしオール公立で進学するとは限りません。もし大学のみ私立文系に進学した場合、約1,200万円、高校・大学が私立の場合は約1,300万かかることになります。
しかしこの金額は、幼稚園から大学までの教育費の総額です。高校卒業時までの教育費は、高校の授業料無償化などもあり、毎月の家計から比較的捻出しやすい金額なので、必要以上の心配はいらないかもしれません。子どもの希望も叶えつつ可能であれば、高校卒業時までは、家計から捻出できる進路を選びたいものです。
毎月かかる教育費と大学費用をチェックして今後の参考にしましょう。
教育費 毎月いくらかかる?
公立 私立
幼稚園 18,522円 41,500円
小学校 26,809円 127,982円
中学校 40,153円 111,552円
高校 34,165円 82,941円
大学費用 毎年いくらかかる?(学費・施設設備費のみ)
93.9万円(国立)
142.2万円(私立文系)
178.0万円(私立理系)
356.9万円(私立医歯系)
出典「子供の学習費調査(平成26年度)/文部科学省」「教育費負担の実態調査(平成27年度)/日本政策金融公庫」を参考に筆者作成
では、いつまでにいくら貯めるがよいのでしょう
大学費用は国公立か私立か、また学部によっても大きく金額が異なります。推薦入学やAO入試など早い場合は、高校3年生の秋には入学金の支払いが生じることもあります。初年度には、国公立の場合175.8万円、私立文系の場合249万円、私立理系の場合は284万円(受験費用・入学金・初年度学費含む)もかかります。この金額を踏まえて、高校3年生の秋には少なくとも200万円、大学入学前までにさらに100万円は準備できていると安心ですね。ただし、卒業までの授業料は別途準備が必要です。
教育費を準備できるのは、小学生までといわれています。部活や塾にお金がかかる中学・高校時代は、なかなか難しいようです。
子どもが小学生の時期までにできるかぎりたくさん貯蓄し、中学・高校時代には無理のない貯蓄を続けて、計画的に大学費用を準備しておきたいものですね。
文中データ出典元:「子供の学習費調査(平成26年度)/文部科学省」・「教育費負担の実態調査(平成27年度)/日本政策金融公庫」
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