ミネラルウォーターにはその名の通りミネラルが含まれています。ミネラルの中でも特に、カルシウムとマグネシウムが水1L中にどのくらい含まれているかを数値で表したものが「硬度」といわれるものです。WHOの基準では硬度が120mg/L未満の水を軟水、120mg/L以上の水を硬水と定義されています。要するに、カルシウムとマグネシウムの含有量が多ければ多いほど硬度の高い水となり、成分によって味にも微妙に差が出てきます。赤ちゃんのミルクを作る際にミネラルウォーターを利用する場合の最大のポイントとは、硬水を避け、軟水の中でもできるだけ硬度の低い軟水を利用することです。日本のミネラルウォーターは地質上ほとんどが軟水ではありますが、念のため必ず確認するようにしましょう。海外の商品には硬水のものが多いので特に注意してください。
なぜ硬水は避けなければならないのでしょうか。一見ミネラルが多く含まれていたほうが体に良さそうな印象がありますが、赤ちゃんの体はまだ消化機能や内臓が十分に発達していないため、摂取すべき栄養素については大人と同様に考えるべきではありません。必要以上のミネラルは赤ちゃんの体に負担をかけ、下痢を起こしてしまうこともあります。そもそも与えたいのは水そのものではなくミルクです。粉ミルクは赤ちゃんにとって最も理想的な栄養バランスになるよう作られているものなので、ミルクと混ぜる水にミネラル分が多いと摂取過多にもなってしまいます。実は日本ではミネラルウォーターよりも水道水のほうが安全基準は厳しく、塩素による消毒によって衛生面も保たれており、さらに軟水でもあります。浄水技術が上がっているため使われている塩素もごく少量ですから、味やにおいもほとんど感じられなくなっています。しかしながら水道水の質は住居環境などにも左右されることもあり、利用するかどうかは自己責任ともいえるところです。赤ちゃんに限らず人間にとって最も理想的な水とはミネラルや他の不純物が一切含まれていないピュアウォーター・純水なのです。逆浸透膜によってろ過した水はピュアウォーターになります。ウォーターサーバーには逆浸透膜ろ過を用いたものが多いですが、その中でもボトリングされたものより、水道直結型で水道水をその都度逆浸透膜ろ過して利用できるタイ
ミルクの調乳は、まず前もって哺乳瓶や乳首などの器具をすべて殺菌消毒した上で、70度程度のお湯でミルクを溶かし、流水などで人肌程度まで冷ます、という作り方が基本であり原則です。なぜ70度以上の温度が必要なのかというと、粉ミルクに入っている可能性のあるサカザキ菌やサルモネラ菌のような細菌を殺菌するためです。これらの細菌によって乳児が食中毒や敗血症、壊死性腸炎を発症したり、重篤な場合には髄膜炎を併発することもあり非常に危険なので、殺菌には細心の注意を払う必要があるのです。飲み残しや2時間以上使用しなかったミルクは必ず捨てるようにしてください。ほとんどのウォーターサーバーはすぐに80度から90度くらいのお湯が出るため、ミルクの調乳にはとても便利なものです。より衛生面に気を使う場合は、やはり水道直結型で逆浸透膜ろ過されたピュアウォーターを利用すると安心です。
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