「ハウスクリーニングの仕事を始めて、『お風呂の掃除は天井が重要』ということを初めて教わった。天井にカビが生えて、そこから胞子が落ちて室内に繁殖するらしい。仕事ではモップと専用の洗剤を使って天井を磨くけど、家庭なら洗剤は水にクエン酸を溶かしたもので十分。作った洗剤に雑巾を浸して、フロアワイパーの先に装着したらあとは天井を磨くだけ。終わったら、一応もう1枚用意しておいた雑巾を普通の水に浸して固く絞り、拭いて仕上げます」(32歳女性)
水垢はアルカリ性。そしてクエン酸はアルカリ性を中和する作用があります。つまり水垢の汚れを落とすには最適なのがクエン酸。
お風呂掃除専用の洗剤を使ってもいいですが、室内に洗剤の匂いが立ち込めてしまって気分が悪くなってしまう人にも、手に入りやすいクエン酸で作った自家製・お風呂用洗剤で代用するのはオススメです。
「トイレの便器は柔らかい雑巾でこまめに拭いておけばかなりきれいになる。きちんと掃除をするときは洗剤を使うか、クエン酸を溶かした水で。頑固な汚れにはクエン酸を直接つけておいて、時間をおいてから拭けば取れる。基本的にトイレブラシを使うけど、細かい部分は使い終わった歯ブラシで磨けば完璧」(32歳女性)
クエン酸はトイレ掃除にも力を発揮します。抗菌作用がある点や肌に優しい点などもクエン酸のすごいところ。薬局やホームセンター、100円ショップなどで手に入りますので、ご家庭に1つ置いておけば損はないかもしれません。
「レンジフードの換気扇フィルターを掃除するとき、以前は一生懸命磨いていたけど、パートを始めてから“つけ置き洗い”が効果的なことを知った。まず台所のシンクにお湯を張って、そこに重曹を入れて溶かしておく。シンクに油汚れがうつってしまうのが気になるなら、シンクにゴミ袋などの大きめな袋を入れて、そこにお湯と重曹を入れる。換気扇フィルターを外したらその水の中に浸けて30分~1時間放置。その後ブラシやスポンジで気になる部分を磨いて、水洗いしてから拭きしたら完了。この方法で掃除するとき、『今までの(一生懸命磨いていた)苦労はなんだったんだろう』っていつも思う」(41歳女性)
肌に刺激が強くなく、酸性の汚れを落とすことができる重曹。こちらもクエン酸とならんで、家庭で簡単に使えるお掃除洗剤のひとつです。重曹には油を分解する効果もあり、べっとりとした汚れがたまりやすいキッチンの換気扇のお掃除に打ってつけです。
「掃除機のかけ方なんて意識したことなかったけど、うまい掃除機のかけ方というものがある。よくないのは『力を入れて素早く前後させる』というやり方で、これだと疲れるわりには汚れが吸えていない。色々なところを行ったり来たりするのもよくない。うまい家庭用掃除機のかけ方は、基本的にゆっくり動かすこと。一往復の距離は長すぎず短すぎず、腕を垂直に降ろした状態から前方に伸ばして、斜め45度まできたら戻すのが1つのストローク。フローリング・畳は目地があるので、それに沿ってノズルを動かす。じゅうたんなどの毛足があるものは縦・横にかけることで絡まったゴミを吸い取れる。かける方向はでたらめにせず、長方形の線を部屋に規則正しく引いていく感じで」(37歳女性)
掃除機がけは、家の掃除の中でも体力を要するもののひとつ。それでも、これを実践するだけで、かなりの負担を減らしつつ効率よく行うことができます。
「窓拭きにスクイージーを使うとすごくきれいになるので、一家に1本あると便利ですとお知らせしておきたい。使い方は簡単で、窓ガラスを塗らしたあと、カタカナの“ヨ”の字の形で動かしていく。先に横棒を全部引いて、最後に縦棒を引く要領で。ちなみにスクイージーを使う前は、やわらかめの雑巾やブラシでガラスを磨いておくことで、汚れが浮いて落ちやすくなる」(29歳女性)
スクイージーは車のワイパーのような機能の清掃用品。100円ショップでも手に入れることができるので、窓拭きをする前に用意しておいてもいいかもしれません。
これまで大変だった家の掃除も、これらのスキルを活かせばさらに楽に、さらにキレイにすることができるはず。見違えるような効果にお掃除自体が楽しく感じられてしまうかも?今回ご紹介した中に知らないスキルがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
(藤井弘美+プレスラボ)
コメント
全て既読にする
コメントがあるとここに表示されます