ただ、衣替えによって衣類の把握はできるのですが、手放す判断ができるかどうかは別の話です。基本的に人は所有欲を持っているので、手放すには何かしらの理由付けが必要になります。たとえば子供服ならサイズアウトしてしまう、大人の服ならかなりくたびれてしまっているなど。仕方ないので手放すということが動機付けになっているのは間違いありません。
ではそれ以外はどうでしょうか。まだまだ使えそうと思える洋服の場合「また着るかも」と思うのはよくあることです。特に値段が高かった洋服とか限定品だった物は、なかなか手放すことができません。一方で汚したくない、傷をつけたくないという気持ちもあるので、使用回数は少ないはず。おそらく、この先も同じ状態が続くので、大切なのは手放す判断をすることなのです。
判断をするときには第三者に「着るの?着ないの?」と言ってもらうといいのですが、そういう人は周りにいないと思います。なので、自分で自分に問いかけて判断するしかありません。そして、それにかける時間は3秒。この間に判断していくことがコツです。
3秒の間に思考をめぐらせて判断すると、余計な考えである「着るかも」がなくなります。お気に入りなら今年も着ればいいし、「う〜ん」と悩んだら処分すればいいのです。本当に自分が着たいと思うなら、悩むことはないからです。
そうやって短時間で決めていくことによって、衣替えの時間もかなり短縮されます。それにタンスの中もすっきりするでしょう。スペースが空けば新しい洋服を入れることもできるので、洋服が無駄に増えることはありません。あとは洋服だけではなくて、家の中にある物で3秒ルールを適用すればいいのです。そうすれば必要な物が一瞬で見つかるすっきりした空間ができると思います。
<プロフィール>
川崎さちえ
2004年、夫が子育てをするという理由で、いきなり会社を辞めてくる。それからネットオークションを始め、出品数は5,000点以上。現在テレビや雑誌などで活躍中。
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