ジブリファンなら知っている方が多いと思いますが、鈴木プロデューサーや宮崎監督が環境問題に非常に感心がある事が前提だと思います。
そこへ、丸紅新電力の福田知史社長がクリーンエネルギー電力を作りたいと考えている時に広報部からジブリさんを紹介してもらったのがきっかけとの事。
更に福田社長は「丸紅新電力は極力、国産の自然の電力を増やそうとしています。全都道府県で再生可能エネルギーを開発するのが目標です。」とインタビューに答えています。
一方鈴木プロデューサーは「不易流行」という四字熟語がお好きという事ですが、「いつまでも変化しない本質的なものを忘れない中にも、新しく変化を重ねているものをも取り入れていくこと。」という事で、まさに過去のジブリ作品や現在も次々と革新的な作品を世に送り続けている鈴木プロデューサーにピッタリの言葉。
この2者が今回ガッチリと手を組んだという図式は自然の流れだったのかもしれませんね。
30秒の鳥獣戯画を動画にしたもので、ストーリーは自然界が舞台。
雨が降ってきた事でキツネ?やカエルが足早に逃げて行きました。
うさぎは雨具を何も持っていなかったので、岩の影で寒そうに雨宿りしていました。
そこへ傘を片手に足早に走り去ろうとしていたカエルが、困っているうさぎを見つけます。
一度は通り過ぎるのですが、またうさぎの元へ戻ってきて、傘を差し出します。
うさぎは受け取れないという素振りを見せますが、カエルは押し付ける様に傘を渡して去っていきます。
うさぎは1,2秒考えた後、カエルを追いかけます。
しかし、道中つまづいてしましますが、そこへ先程傘を渡したカエルが再び表れて、うさぎを受け止めます。
お互い恥ずかしそうにしていますが、うさぎが傘をカエルに差し出し、一緒に帰っていくというストーリー。
これは私の解釈ですが、カエルは「ジブリ」。うさぎは「丸紅新電力」。
この動画が示すものは、舞台となる「自然界」は「広告業界」。
認知度の非常に高い「ジブリ」は広告業界での武器である「傘」を持っていますが、「丸紅新電力」は武器を持っていません。
今回はジブリ側が困っている丸紅新電力へ傘を差し出します。
そこで丸紅新電力は思います。「ありがたい。しかし、向かう方向が同じですね!一緒に行きましょう」という事で共に歩み出すシーンで終わる。
間違えてたらすみません。
なぜこの鳥獣戯画のCMになったかという問いに、福田社長は
はじめは森のイメージを想定していました。ただ鈴木さんの鳥獣戯画への熱さがものすごく伝わりましたから、「これはいろいろ説明しても鳥獣戯画しかやらないな」ということがすぐに分かりました。
とおっしゃっています。
これは少し丸紅さんの広告イメージとは違ったのかもしれませんね…。
「変えてはいけない守るべき日本」と「新しいものをやっていく」という点において、150年以上の歴史のある丸紅と、鳥獣戯画やジブリさんが重なったといいます。
鈴木プロデューサーいわく、鳥獣戯画は800年以上前に描かれた漫画と言われており、今回の再エネに力を入れている丸紅新電力とのコラボに是非鳥獣戯画を採用したかったという想いが伝わってきます。
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