子育て中の女性が外に出て働こうとした際に、最初にぶつかる壁が、子どもを預けられないという問題です。
保育園に子どもを預けないと働けないのに、働いていないと保育園に子どもを預かってもらえないという矛盾が生じる地域もあるのです。
履歴書を出して面接を受けようとすると、「お子さんはきちんと預かってもらうあてがありますか？」と聞かれ、保育園に預かってもらおうとすると「お仕事をしている人だけが対象です」と言われるのですから、わけがわかりませんよね。
待機児童の多い地域は、優先順位があって、仕事を持っているのに預けられなくて困っている人から優先的にということのようですが、預けられないのに働けている人は、親など周りに子どもの面倒を見てもらえている人がいるとも考えられます。
本当に誰の手も借りられない人ほど預けられないのでは、働きに出たくても出られなくて困りますよね。
保育園に通う子どもが2人以上いる家庭では、子どもを預けて働いた分の収入が保育料に全額消えてしまっている例も少なくありません。働いていなくても元々通う予定だった子どもの就園にかかる費用であれば、働いたことによって得た収入が保育料に当てられていると言えますが、働くために預けた保育園の費用に収入が全てつぎ込まれることになるのだとしたら本末転倒かもしれません。
また、複数の子どもを公立の保育園に預ける場合、2か所以上に分かれてしまうケースがあり、送り迎えの手間や保育料の無駄が生じることにもなってしまいます。仕事と送り迎えで疲れ果てて、家のことは何もできなくなるということにもなりかねませんから、子どもを預けられるかどうかが女性の働き方に大きく影響していることは間違いありません。
保育園に通うような小さな子どもだけでなく、小学生や中学生を持つ母親も外に出て働こうとすると、ぶつかる問題があります。
中でも大きな問題が夏休みなどの長期休暇や、学校行事などによる振り替えや早帰りの対応です。学生アルバイトの多い仕事の場合には、夏休みの間はパートを休みにして、代わりに学生アルバイトで対応する企業や店舗もあるようですが、ほとんどが主婦パートのような仕事の場合にはなかなか穴が埋まりません。
そのため、子育て中の女性は、いざという時に時間の融通が利きやすい職種を選ぶ傾向が強く、採用する側も責任ある仕事は子育て中の女性には任せないというケースがよく見られます。
子育て中の女性が働く際に最も困るのが、子どもが病気の時の対応です。
病気の子どもを1人家に放って出かけるわけにはいかないため、仕事を休んだり、時間の調整をしたりして看病することになります。
同じような立場の女性が多い職場であればお互い様で済みますが、男性が中心の職場や、専門的な技術を必要とする職種の場合には、最初からそのような事態が起こることを想定して、採用をしてもらえないことが多いようです。
子育て中の女性の場合、家で家事や子どもの世話をしながら、空き時間を使って家計の足しになるような仕事ができればそれが一番ありがたいと考えている人が多いようです。
昔ながらの内職のような仕事だけでなく、今では文章を書いたり、アンケートに答えたりするようなパソコンを使った在宅ワークも種類が増えています。仕事ひとつひとつの単価は安いものの、子どもが寝ている時間や、家事と家事の合間の隙間時間を利用して働くことができます。
もし子育て中でも仕事をしたいと思ったら、在宅ワークも選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。
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