脳神経科学の世界的権威である、京都大学名誉教授の久保田競氏によると、人間の脳が飛躍的に成長するのは0〜3歳の間だそうです。赤ちゃんの脳内は、刺激によって日々急激な成長を遂げているワンダーランド。その間の育て方に注意すれば、脳の成長の基礎ができ、その後の子育てでもそれほど苦労しなくてすむそうです。
脳の成長に必要なものは「刺激」です。刺激の種類によって異なる脳の部位が反応するので、さまざまな種類の刺激を与えてあげましょう。外に出て土や水を触らせたり、風の匂いをかがせたりすることも重要です。
ママのこまめな声かけも、よい刺激になります。おむつを替える前には必ず「今からおむつを替えるよ」と声をかけ、終わったら「気持ちがよくなったね」と笑顔で呼びかけること。ママの表情や声から多くの情報を読み取り、赤ちゃん自身の感情や表情が豊かになります。単語だけではなく、主語と述語のある文章で話しかけてあげましょう。
「赤ちゃんは動かないもの」「運動なんてさせられない」と思っていませんか? 首が座るころになると、赤ちゃんは自分で見たいものを見て、向きたい方向を向くようになります。鮮やかな色のボールやかわいらしいぬいぐるみを顔の前で動かし、赤ちゃんが上を向いたり横を向いたりする運動を促してあげましょう。視野が広がり、視覚から刺激を受けます。
音がするおもちゃなどを鳴らし、その方向を向かせる運動もおすすめ。聴覚の刺激と首の運動が一度にできます。「いないいないばあ」は短期記憶を鍛え、集中力も育みます。
上手に文字を書いたり箸を使ったりするには、指をそれぞれ動かし、力加減を調整しなければなりません。何かを握ったりつかんだりという指の運動は、その基礎となります。硬いものや柔らかいもの、つるつるのものやざらざらのものなど、さまざまな触感を経験させてあげましょう。紙を破いたり、丸めたりする動作もおすすめです。
うつ向けの状態で抱っこしてハイハイの真似をさせたり、縦抱っこして歩く真似をさせたりするのもよいでしょう。いつもと違う身体の向きになると、血圧が変化して自律神経を鍛える効果もあるといわれています。
いかがでしたか? 赤ちゃんに刺激を与えるのは、さほど難しいことではありません。ちょっとした心がけでできることばかりなので、少しずついろんな種類の刺激にチャレンジしてみましょう。大切なのは、赤ちゃんと積極的にかかわろうとするママの姿勢です。毎日努力を続ければ、天才児にするのも夢ではないかもしれませんね。
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