「ゾーニング」とは、部屋の居住スペースを使用する目的によって、いくつかの区画(ゾーン)に分けること。ゾーニングすることにより導線に無駄がなくなり、効率的に動くことができます。
しかし、最近では部屋の使い方が多様化しているため、はっきりと区切ることが難しい部屋も増えてきています。狭いワンルームの場合にも言えることですが、「自分や家族がどういう生活をしたいのか」をベースに置き、どのエリアでどんな動きをするのかを具体的に想定した上でスペースを決めることが、ゾーニングの第一歩です。
例えば「身支度ゾーン」「食事ゾーン」「くつろぎゾーン」「勉強(仕事)ゾーン」などに分けて考えてみましょう。テーマを持った空間作りができれば、自然と必要な場所に必要な物が集まってくるので、快適な空間をつくることができ、部屋もきれいに保つことができるようになります。
先ほど「どのエリアでどんな動きをするかを考える」と紹介したように、食事をするゾーンでは、キッチンの近くにダイニングテーブルを配置することで、カウンターテーブルのように使うことができ、配膳や後片付けがスムーズになります。
また、洗濯物を取り込んだ後も片付けしやすいように、クローゼットはベランダの近くに設置するのも有効的です。
このように、朝起きてから寝るまでの間に、人がどういう動きをするのかを間取りに書き込むと、よりを生活の導線を明確に知ることができます。自分だけでなく家族の動きも含めて時間ごとにチェックすると、混み合う場所も明らかになり、家具を配置してはいけない場所などもわかってきます。
ラグや本棚などインテリアを活用することで、間取りを変えなくても簡単にゾーニングすることができます。一人暮らしのワンルームでも簡単にはじめられる方法です。
例えばひとつの部屋を用途別に区切るなら、大きな本棚を境界線に配置する・境界線に薄いカーテンを設置する・ラグを一枚敷く……などの方法があります。それだけでも、ひとつのスペースとしてゾーニングできるのです。
部屋数が少なく、書斎や勉強部屋がない場合でも、リビングのチェストなどの裏にデスクを配置すれば、さりげなく視線を遮ることのできるスペースが完成します。他にも、可動式の収納家具を壁に見立てて、仕切りとして使うといった方法もあります。
このように、アイデア次第でインテリアを工夫して、ゾーニングすることが可能になるのです。
次に、国内外の実際の実例を挙げてポイントを紹介していきます。
部屋数を増やせなくても、リビングの一角にラグを敷くだけでゾーニングをすることができ、スペースが完成します。
写真はキッズスペースとして使用している例です。
子どもから目を離さないように、視線を遮らない作りにできるのも嬉しいポイントです。
出典(http://kurasoo.exblog.jp/page/22/)
裏表のないタイプの本棚は、圧迫感を感じさせずにさりげなく部屋を区切ることができます。
どちらの方向からも物を取ることができるので便利です。
出典(http://www.julianaisaac.com/page/10/)
ソファはラグと同系色でまとめることで部屋全体を広々と感じさせ、くつろぎスペースとしてゾーニングすることができます。
ソファの背面にテーブルを置くことで、人の視線をほどよくそらした書斎スペースも作ることができます。
出典(http://www.sumarepi.jp/recipen/living/l219.html)
ライフスタイルは十人十色。ゾーニングに決まった答えはありません。
一人暮らしの人も、家族と住んでいる人も、住む人が暮らしを考え、興味を持つことが大切です。生活の導線がスムーズになると無駄な時間がなくなるので、部屋の広さに関係なくゆとりのある生活を送ることができます。
部屋の中でもオンとオフもしっかり切り替えられるので、仕事やプライベートの充実感も感じることができるようになります。
たかが家具のレイアウトと侮っていてはもったいない!
生活をガラッと変えることもできるゾーニングで、あなたの生活をランクアップさせましょう。
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