ポピー似の花で、基本的に花びらは4枚です。開花時期は4~6月です。
花径は、3cmほどの大きさですが、アスファルトの隙間など、劣悪な環境下だと、極小の花を咲かせ、種をつくることもあるのですよ。
ナガミヒナゲシは1961年に初めて東京都世田谷区で確認されました。その後、脅威的な増殖力で増え続け、現在ではよく見られる雑草となっています。そのため、問題視され、注目を集めています。
お家を何軒か取り壊し、空き地になった場所があったのですが、この場所は「ナガミヒナゲシ」が圧勝という感じで、群生しているんです。
毎日通る場所なので、春咲きから、ずーっと毎日観察していましたよ。この写真は、5月2週目すぎです。とても不思議な点があるのですが、それは、後半にお話しさせていただきますね。
5か所位の場所に自生しているナガミヒナゲシの茎をカットしてみましたら、どれも茎から出る汁は黄色い汁でしたよ。はじめて手で茎をカットしてみたら、黄色い汁が中からジュワーッと出てきて、親指についてしまいましたよ。
かぶれることもあるらしいので、すぐにテッシュでふいたのですが、皮膚が黄色く染まってしまいました。その後、石鹸で手洗いすると色は落ちました。
この画像の中には、つぼみと種が混じっていますよ。同じ株の中で、花、蕾、種を同時期に作ることができるのは凄くないですか?
毒性があって、皮膚の弱い方はかぶれる恐れがあるし、私が危険に思ったのは、この汁って、目に入らないか心配です!
「ナガミヒナゲシ」の茎って、細くてよくしなるので、黄色く滴る汁がそこら中に飛ぶんですよ。
実は、以前、園芸店で、星の形の小さな可愛い花を沢山つける「イソトマ」という花を買ったんですが、花後の処理をしていて、茎をカットした時に、あふれ出る白い汁が気になって、検索してネットで調べたら、なんと、イソトマがアルカロイド系統のイソトミンという毒をもっていることを知ったんです。汁が目に入ってしまったら、失明の恐れがあるんですよ。
日日草のお手入れの時にも、白い汁が気になって調べたら、毒があったんですね。
茎をカットして、汁が溢れ出すような植物って、毒があったり、繁殖力の凄いものが多いような気がします。
この写真の、「ナガミヒナゲシ」の茎を切った後の、滴る汁の鮮やかさが凄いでしょー!首の垂れさがったような蕾にまでついちゃっています。
ナガミヒナゲシにはアルカロイドが含まれています(特にプロトピンという化合物が主な毒成分)。
この毒成分は植物の茎や葉、未熟な実に多く含まれており、これらの部分に触れると皮膚刺激やアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
また、誤って口にして、摂取すると神経系に影響を及ぼす恐れがあるそうですよ。
目に入ったら、良い影響はないと思いますので、注意が必要ですね。
中心には大きな円筒形の雌しべがあり、その周りをたくさんの小さな雄しべが放射状に取り囲んでいます。
この部分が・・・
中は、種でパンパンですよ!
見に行ったら、このように種をわんさか作っていますよ。
ここだけでなく、この場所の右も左もこのような状態になっています。
一緒に自生していた他の雑草さんは、負けてしまったのですね、「ナガミヒナゲシ」で埋め尽くされています。根から他の植物の生育を妨げる成分を含んだ物質を出し、生態系に影響を与える植物なのです。
ナガミヒナゲシの1株にできる実の数は約100個で、1個の実には約1600個の種が内包されています。
小さな黒い粒が、たっぷり入っているんですよ。
1株からはおよそ16万粒以上もの種が取れるそうです。
ビックリなのは、開花直後の未熟な種にも発芽力があるそうですよ。
話は戻りますが、空き地の左側すみで、春先に群生していた花。5月には、種をつけているのですが、飛び火したように、空き地の中央あたりまで、「ナガミヒナゲシ」が満開状態なんです。
春先に咲いていた左側の場所は、枯れた状態で種が出来ているものが多いです。
「ナガミヒナゲシ」って、開花時期や種を作る時期が、同じ空き地内でも、場所によって違っていて、これも生存戦略の一部なのかなー!と思ってしまいます。
手袋をつけて作業を行います。種ができる前に、植物を根元からしっかりと抜き取ります。私も、抜きとってみましたが、意外に簡単に抜けますよ。その際は、黄色い汁が出ないように、茎を折らないようにしてくださいね。
抜き取った植物は、ビニール袋などに密封し、枯死させてから通常の可燃ごみとして処分してください、とのことです。
可愛いですが、油断大敵な植物ですよ。
こちらの情報が誰かの助けや喜びになりますように・・・
最後まで読んでくださりありがとうございます。
•茎を手でちぎってみたら、黄色い汁が溢れて出てきますよ。茎がしなるので、肌についたり、目に入る危険もありますので、お子様やペットがいるご家庭はご注意くださいね。駆除の際も、手袋をして、肌についたり、目に入らないように気をつけてくださいね。
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