原産国は、南アメリカ、ナス科キダチチョウセンアサガオ属(ブルグマンシア属)の常緑低木です。寒さで落葉したり地上部が枯れたりしますが、根が生きていれば春にまた芽吹きます。
木質化して大きくなり、高さは、1~3mぐらいになります。
日本へは江戸時代に「朝鮮朝顔」として渡来し、以前は、近縁のチョウセンアサガオ属(ダチュラ属)に分類されていました。そのため園芸名ではチョウセンアサガオ属(Datura)の学名から「ダチュラ」の名が使われる場合もあります。現在ブルグマンシア属として分類されていますので、別属となっています。大半は英名の「エンジェルストランペット」の名前で流通していることが多いそうです。
ダチュラ属は北米原産で世界中に広く野生化していますが、いずれも幻覚症状を起こす有毒物質を含み、アメリカインディアンでは、神聖な薬として利用されていました。
こちらの写真は蕾で、咲きかけているところです。花はつぼみから飛び出すような形で咲きます。まるで、蝶がサナギから抜け出るようも見える不思議な光景です。お花ではなくて、生き物が誕生してくるような生々しさをかんじますねー!
大きいお花なので、蕾も大きく、お野菜のようでもあります。
エンジェルストランペットには全草に強い毒性があります。すべての部位が危険です。
触ったり匂いを嗅ぐ程度では問題はありませんが、お野菜に似ているからと、食べてはいけない植物です。
アルカロイド系の有毒成分は、口に含むと錯乱状態や呼吸困難を引き起こし、場合によっては死亡の危険があります。
また、樹液が皮膚に付くと炎症を引き起こし、眼球に付くと瞳孔が散大し失明の恐れが生じます。
これらの有毒成分は、「彼岸花」や「きょうちくとう」にも含まれています。
幻覚症状も引き起こします。
食べなくても、皮膚炎や、失明の恐れもあるようなので、取り扱いには注意が必要ですね。
開花時期は、春から秋にかけてです。写真の撮影時期は5月上旬です。漏斗状で長さが20 ~30cmになり、下向きに咲き、花弁の先端は5つに分かれて反り返ります(反り返らない品種もあり)。
別属の「チョウセンアサガオ」は一年草または多年草で、上向きの花をつけますよ。
キダチチョウセンアサガオ属の栽培品種は、ドイツ、アメリカ、デンマークなどで多数が作出され、現在では1000種以上が存在しているそうです。花の色も、白色、黄色、橙色、ピンク色などがあります。
キダチチョウセンアサガオの花言葉は、その妖艶なイメージとは対照的に、美しさとは裏腹に毒性があることから、多くが警告や危険を意味するものです。
私がつけたい花の別名は、「化けコウモリ」「吊るし化け花」!このイメージで覚えておくと、エンジェルストランペットが危険な花だったと覚えておけそうじゃない?
キダチチョウセンアサガオは、かつては売れ行きが悪かったそうです。そのため、園芸業者が名前を「エンジェルストランペット」に変更したところ、売れ行きが良くなったそうですよ。
こんなに危険もはらんでいるのに、流通もしていて、出回っているので、散歩途中の道端でも普通に見られるから危険ですよね!都会では大きくなれないですし、何かに乗ればお子様でも手が届く位置に花があるので、とても危険ですよね!面白い形が、好奇心をそそりますよ。
知っていれば、危険を回避できます。
こちらの情報が誰かの助けになりますように…
最後まで読んでくださりありがとうございます。
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