ヒメウズは日本、中国、朝鮮半島の原産、キンポウゲ科オダマキ属(ヒメウズ属) の多年草の植物です。ウズ(烏頭)はトリカブトのこと。
草丈10〜30cm程のヒメウズは、関東以西の本州、四国、九州に分布しています。この多年生植物は塊茎で成長し、人里の畑や道端、石垣などにも自生します。
ヒメウズの名前は、同じ科の植物である「トリカブト(鳥兜)」に似ていることと、小柄であることから付けられました。また、かつて子どもたちがこの植物の花をトンボ釣りに用いたことから、「トンボソウ」という別名もあります。
日本では3〜5月頃に開花します。撮影時期は、桜が満開の時期です。
ヒメウズは、集散花序に3〜5個の花を下向きに咲かせます。花の直径は約5mmで、5枚の花弁は淡い黄色で筒状になります。また、花弁状になる5個の萼は白色で、花弁にはごく短い距があります。
ヒメウズの茎は細くてヒョロヒョロとしていますが、有毒植物なのです!
名前の由来であるトリカブト(鳥兜)との類似性は花や葉ではなく、塊状の根の形が似ているためです。
根も含めてアルカロイドを含有し、有毒です。花の構造はオダマキ属と同様です。また、「ウズ」はトリカブトの根茎(烏頭)を指し、ヒメウズはその小さな姿から「姫烏頭」と呼ばれるようになりました。
どこにでも自生する植物で、都会では見慣れない雑草なので、注意が必要ですね!
ヒメウズの茎の先には、直径が約5mm程度の小さな花が、釣鐘や風鈴のような形で下を向いて咲きます。白く見えるのは5枚の花弁ではなく萼片であり、その内側には5枚の黄色を帯びた花弁が筒状に並んでいます。
拡大すると、糸くずがついているのが分かりますが、小さなお花なんですよ!下向きのお花を上に向けて撮影してみたところです。本当に、内側には、複数の黄色を帯びた花弁が筒状に並んでいますね。
葉にほこりがつくほどに、待ちわびているような花姿は、花言葉の「ずっと待っています」がぴったりですね!
ヒメウズは、道端や畑、空き地、山の縁など、どこにでも生えています。特にやや湿った日陰や、木漏れ日のある場所に多く見られます。
「ずっと待っています」との言葉がありましたが、ヒメウズは有毒なので、花を愛でるだけにしておいたほうが無難ですね。意外な場所で見かけることもあり、背丈も高いため、お子様やペットにとっても危険です。情報を知っておくことで悲劇を避けることができます。
こちらの情報が誰かの助けになりますように…
最後まで読んでくださりありがとうございます。
・自然界には見た目とは裏腹に危険な植物も存在しますので、有毒植物の情報を知っておくことは重要ですね。安全な観察や散歩を心がけましょう。
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