マツバラン(松葉蘭)は、マツバラン科のシダ植物で、マツバランには根も葉もありません。
地下部も、仮根(かこん)と呼ばれる根に進化する前の組織が見られるだけです。
生育環境は、湿った木の根元です。なんでも、岩の隙間などに生える着生植物だそうです。
原始的な植物で、茎だけで生きているのです。
現在では、品種改良も盛んにおこなわれ、美しい花を開花させる植物が多くなりましたが、もともと植物は、このような姿から進化したとされているようですよ。生きた化石のような植物だと分かって、大興奮!
世界的に分布している植物ですが(熱帯と亜熱帯が生育適地)。
しかし、日本のほとんどの生育地域において絶滅危惧種の扱いになっていているんですって(環境省のカテゴリでは準絶滅危惧種に指定)。
なんでも、最初に陸に生育できた植物(約4億年前)は、根も葉もないマツバランのような姿(マツバランではない)をしていたそうです(化石が発掘されています)。
マツバランは、植物の原型の姿を保ち、葉も花などは持たず、余計なものは全くなし。
シンプルな生き方を選んでいるとされていることろが、なんだかカッコよくも思えますね。
地上茎は、分枝し伸びてゆき・・・
3つに分かれた胞子のうを付け、熟すと胞子を放出していきます。
胞子が、いつのまにか街中の植木鉢などにたどり着き、芽を出す場合があるようです。
植木鉢などの地下部の菌根類たちから栄養をもらって、胞子は育っていくのだそう。
『にっぽんの伝統園藝 vol.2』―伝統の美に遊ぶ。古くて新しい日本の園芸文化― 仙人掌・多肉植物・富貴蘭・春蘭・松葉蘭・万年青 (別冊趣味の山野草) ムック – 2016/9/12。
こちらの雑誌に、16ページにわたって、「マツバラン」が掲載されています。
にっぽんの伝統園藝 vol.2では、「マツバラン」で一番知りたかった、「マツバラン」の品種についても、写真付きで紹介されています。
緑のマツバランや黄色いマツバランなど、いろいろあって素敵ですが、正直、どれも似ていて、素人判断では識別困難で、道端で出会ったものがどの品種かは解説はできません。
でもでも、自信を持って、この植物が「マツバラン」であることは間違いないので、スッキリしましたよ。
1764年~1771年頃に、マツバランは愛好され、珍種奇品を求め培養の成果を競うようになったものであろうとあります。1818~1829年頃には、異常なほどの流行があったそうです。
流行のはじまりは江戸時代とあり、全国の大名、富豪を含めた上流階級の愛玩植物(珍品)として高値で取引されていたことも書かれていました。
愛好家は、熱心に栽培して、自然の姿から奇品・珍種を数多く造り出したそうで、わずか20年あまりの間に、100品以上の「マツバラン」の新種を生み出したそうですよ。
「マツバラン」に興味をもたれたかたは、図書館などでも借りることもできるので、読んでみても楽しいと思いますよ。
こちらの情報が誰かの助けや喜びになりますように・・・
最後まで読んでくださりありがとうございます。
•探求心をそそられる奇怪な姿の植物は、絶滅危惧種の「マツバラン」。現在では、苗もあまり流通していなくて入手困難です。もしも、このような植物を道端で見ることができたら、じっくり見て見てくださいね。珍しいものなのですよー!
•なかなか「マツバラン」のことを掲載している資料となるものがなくて困っていたんですが、見つけちゃいました♪興味を持たれた方は、読んでみてくださいね。
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