南天の赤い実は、古くから縁起物として親しまれ、また、魔除けや火災よけの効果がある植物とされ、玄関先によく植えられていたそうです(江戸時代)。
今でも、赤い実は、生け花や切り花としてお正月飾りによく用いられますよね。
他にも、難を転ずる→難転→なんてん、という意味合いから、高齢の人が転ぶときに寄りかかることができる木として、トイレの近くに植えられてもいたようです。
「南天」は、品種改良が進められ続け、100種以上の園芸品種が作られたと言われています。現在でも40種ほどが栽培されているそうですよ。
南天が一般的に知られているのは、「花」でなく、どちらかというと「葉」や「実」ですよね。
南天の見頃は、紅葉の美しい10月頃から、実をつける11月〜2月頃とされています。
撮影は5月の最終日です。南天は5月~6月、もしくは6月〜7月頃に白い花を咲かせるということで、街中のあちらこちらで、南天の花を楽しむことができましたよ。
葉や実も綺麗ですが、南天の「白い花」もとても綺麗です。
通常は、白い花は徐々に赤色になり(晩秋~冬季)、冬になると真っ赤な果実を実らせますが、じつは白い実を実らせる品種もあるそうです。
白い南天は、園芸品種として作られたものだそうで、赤南天と異なり、葉は常緑で赤南天より実が大きいそうですよ。
稀に薄い紫色の「フジナンテン」とゆう品種もあるようです。
ちなみに、白い南天の実の花言葉は「深過ぎる愛」「機知に富む」「募る愛」です。
「私の愛は増すばかり」という素敵な花言葉は、南天が時間をかけて実を実らせる姿を、時と共に深まっていく愛情に例えたものとされているそうですよ。
南天の花言葉の「福をなす」など、どれも素敵で、縁起の良い花言葉ばかりですね。
南天の葉は漢方薬として活用されてもいます(健胃、解熱、鎮咳に効く)。
また、南天の葉は、結婚式の祝い膳やお正月のお節料理、出産祝いの赤飯などに出される食材にあしらう習慣もあります。
南天の葉には殺菌効果があるためのようで、昔ながらの知恵って素晴らしいですね。あと、葉は、健胃や解熱、防腐・殺菌を目的として用いられることがあります。
なんと、全草が有毒で、特に「実」に毒が多いのだそう。実にはドメスチン、ナンテニン、ヒゲナミン、葉にはナンジニンなどが多く含まれています。大量に経口摂取すると意識障害、痙攣、呼吸麻痺などが生じるようです。怖いですね。
また、毒であるアルカロイドも含有しており、抹消の知覚・運動神経に強い麻痺作用を示す事があるそうですよ。
このことは、意外に知られていないことではないでしょうか。
ナンテンに含まれるこれらの毒は微量なので、大量に食べるなどしない限りは安全ですが、このことを知っておいて、安全に活用して、暮らしに役立てていきたいですね。
こちらの情報が誰かの助けや喜びになりますように・・・
最後まで読んでくださりありがとうございます。
•赤い南天の花も白い南天の花も、非常に似ていてなかなか見分けがつかないそうです。
•全草に毒があります。実は赤くてキレイなので、遊びに使いやすいため気をつける必要があります。
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