結論から申し上げますと、ピアノは30~100年の寿命といわれています。
年数に幅がある理由としては、ピアノには常に20トン以上の負荷がかかっている事、ピアノを使う頻度やメンテナンス状況により、寿命が大きく変化するからです。
(また、良い音を保った状態を寿命と捉える場合は、30年が目安とも言われています)
寿命を迎えたピアノの選択肢は、オーバーホール又は買い替えの2つが挙げられますが、メンテナンスを施せば寿命を延ばすことも可能です。
ピアノに寿命がある理由としては、ピアノには約230本の弦が張られており、減の張力の合計が約20トン。
使用していてもしなくても、常に20トンの負荷がかかっているため、年々張りのある音が出にくくなるなど、他の楽器に比べて長く持たないと言われているそうです。
なので、使わなければ新品同様に保たれるというわけはなく、経年と共に劣化してしまうという事です。
タイトルにもある通りですが、それぞれの状況により寿命は変化します。
使用頻度の例としては、高いピアノ教室や音楽学校のピアノは、ダメージが蓄積されやすく寿命が短くなっていきます。
また、メンテナンス状況の例としては、調律等を行っていないピアノは寿命が短くなります。
メンテナンスをせず放置しているピアノは、埃やチリが溜まるなど、カビの発生の要因にもなるそうです。
最後に、環境により寿命が変動する例です。
ピアノにとっての最適環境は温度15℃~25℃、湿度40~70%ですが、日本では四季が存在し、気温や湿度が大きく変動するので対策が難しいと言われています。
温度が高く湿気が多い季節は、除湿器・除湿剤を部屋に設置する、温度が低く湿度が低い季節は、エアコンなどで温度調整等を行うなどして、対策が必要となるでしょう。
ピアノの寿命は30年~100年と記載しましたが、良い音を保った状態をピアノの寿命と捉えた場合は、30年が限界といわれています。
その理由としては響板(音を響かせる部分)にあります。
響板が割れてしまうなどのトラブルが出ると、ピアノの最後とも言われているくらい、心臓部分にあたる重要なパーツとされています。
その響板の寿命を考えた場合に、30年が目安となってくるという事になるようです。
仮に修理するとなれば、何十万の費用が掛かってしまい、場合によっては国産ピアノが1台購入できるほどの金額にもなる事もあるそうです。
寿命を迎えたピアノは、オーバーホール、または買い替えの2つが選択肢となります。
オーバーホールとは、分解を行った上で、弦・ハンマー・フェルトなどの新品の部品を交換する大規模なメンテナンスの事を言います。
オーバーホールを行う場合は、修理代は50万円以上となり、新品のピアノを購入するのと同等の価格となる場合もあります。
オーバーホールによって寿命は長くなりますが、修理代が高額となる事からも、買い替えを行う方が一般的だと言われています。
買い替えのタイミングとしては、一般的には20年~30年と言われているそうです。
理由としては前述にも記載した通り、使用頻度やメンテナンス状況など、響板の寿命も加味した上で、良い音のピアノの限界と言えるからです。
例えオーバーホールで修理をしたとしても、全ての部品が購入したてと同様にはならない事や、修理代が高額である事からも、買い替えを行う方がベターでしょう。
ピアノの修理費用と買取の査定を行った上で、ピアノの今後を考えてみるのが良いのではないでしょうか。
国産ピアノの寿命は30年、スタインウェイ&サンズの寿命は100年というフレーズは聞いたことはないでしょうか?
100年前に製造されたスタインウェイ&サンズのピアノが、アンティークピアノとして販売されている事もよくあるそうです。
高額ピアノですので、当然使用している木材などに国産ピアノとは違いはありますが、良い素材=100年劣化しないという事ではないようです。
高額なピアノであれば、100万円かけて修理しても、長く使用するピアノとして対価に見合った存在価値を見出すことも可能ですが、
その一方で、100万円以下で購入したピアノに100万円かけて修理をするのであれば、買取査定をした上で、新しいピアノをお出迎えする方が良いと言えます。
時間と費用をかければ、ピアノの寿命を延ばすことは可能ですが、100年使用できるスタインウェイ&サンズのピアノにしたいと思う場合は、それ相応のメンテナンス費用が掛かってしまいます。
これに関しては、国産ピアノと同様に、何もしないまま100年いいピアノを保ち続ける事は高額ピアノでも難しいという結論になってしまうようです。
★ピアノの寿命は30年~100年
★「いい音の状態を寿命」とする場合は30年
★寿命を迎えたピアノは修理費用が高額となる場合が多い
★修理費用・買取査定の2つの選択肢でピアノの今後を検討してみる
ピアノは多くの人にとって、思い出の深い大切な品物だと思います。
だからこそ、今あるピアノの今後を考える事は非常に重要なことではないかと感じます。
もちろんピアノも人それぞれの使用頻度や環境等がありますので、ぜひご参考にしていただければ幸いです。
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、修理もしくは買い替えの選択肢の中があり、買い替えを行う方が一般的とお伝えしましたが、筆者個人の意見としては、買い替えだけが正解というわけではないと思っています。
なぜなら例え高額じゃないピアノだったとしても、人それぞれにピアノに対する思い入れは多種多様にあるものだと感じているからです。
どうしても思い入れがあり、ピアノを買い替えたくない場合は費用をかけて修理するのも良し、
修理費用がかかるくらいなら、新しいピアノをお出迎えしようと考えるも良し、と思っています。
(筆者の気持ちとしてはそのどちらでもなく、ピアノを大切にしない、という選択肢が一番心が痛くなったりします…)
本記事は悩まれている方への後押しになり、そしてあくまで参考として受け取っていただければ幸いです。
今回もご覧いただきまして誠にありがとうございました。
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