「失敗?」と思っているそのコート、本当は失敗じゃないかも。「裏地なしコート」のお悩みTOP3と対処法

「失敗?」と思っているそのコート、本当は失敗じゃないかも。「裏地なしコート」のお悩みTOP3と対処法
投稿日: 2022年12月7日 更新日: 2023年11月18日
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整理収納アドバイザー/クローゼットコンサルタント 3歳から自分で服を...
こんにちは。

アパレル歴20年、
クローゼットコンサルタント
&整理収納アドバイザーの
戎谷洋子です。

みなさんは今年の冬のコートは準備されましたか?
年間を通しても高額になる冬のコート。

理想どおりのコートに出会いたいくて、
私自身、この時期の買い物には気合が入ります。
だからこそ、みなさんに
聞いていただきたいことがあります。

私は地元の百貨店で20年ほど、
アパレル販売をしていました。

この季節の接客中に、お客様から
「裏地のないウールコートを買って失敗した」
というお悩み相談がありました。
裏地のないウールコートがトレンドになって、
最初の2~3年はとくに多かったと記憶しています。
そしてじつは私も同じ経験をしたので、
とても共感したのです。

今では当たり前になった裏地のないウールコート。
ではなぜ、「買って失敗だった」
と感じたのでしょうか?

ここではお客様からお聞きした
「裏地のないウールコートの悩みTOP3」と
その対処法についてお話しします。

お客様のお悩みTOP3は寒さ・型崩れ・摩擦

お客様のお悩みTOP3は寒さ・型崩れ・摩擦

①思っていたより寒い

よくお聞きしたのは
「ウールコートなのに、思っていたよりも寒い」
ということ。
ウエストをひもで結んだり、
ホックひとつで留めるなど、
このコートはリラックス感あるデザインが魅力。

私が愛用中のコートには、留め金自体がありません。
袖口や身頃もオーバーサイズなものが多い印象です。
そのため冷たい空気が体に触れやすくなります。

②肩まわりが型崩れしてきた

つぎにお聞きしたのは
「肩のまわりが型崩れする」ということ。
寒く感じるので、中に重ね着をしたり、
ジャケットなどを着ていた方に多いお悩みでした。

柔らかいウール素材の中にたくさん着こむと、
体の動きに合わせて生地が伸びてしまうようです。

③摩擦による悩み

裏地を付ける目的のひとつに
「滑りをよくする」ということがあります。
つまり裏地がないということは、
コートの内側を滑らせる機能がなくなる
ということです。
それにより起きる悩みは2つありました。

ひとつは脱着しづらいこと。
滑らないことから摩擦が起こり、
コートを脱ぎ着するときに、
「そでを通しにくい」と感じます。

そしてもうひとつは毛玉です。
とくにコートの中にセーター類を着ると、
脇や袖、肩の部分などに摩擦が起こり、
毛玉ができやすくなります。

寒さ・型崩れ・摩擦を乗り切るおすすめの対策

寒さ・型崩れ・摩擦を乗り切るおすすめの対策

ではここからは、
お悩みを解消する対策を挙げていきます。

①真冬に着るならダブルフェイスを選ぶ

同じ「ウール」でも、ダブルフェイスと言われる、
2重形状で密度の高い素材もあれば、
素材自体が風を通すものもあります。

「ダブルフェイス」とは、
2枚の生地を裏側同士で貼り合わせている
素材のことです。

そのため強度があり、型崩れが少ない。
また風を通さないので保温力も高くなります。
2重になっているのにとてもしなやか。
裏地のないデザインを活かしてくれる、
人気の素材です。

②インナーダウンを着る

コートの中に薄手のインナーダウンを着ると、
簡単に寒さ対策ができます。
ダウンが温かいので、
中に着る服も薄手素材を選べます。

そのため、スッキリみえるコーディネートが
できるのも嬉しいところ。
厚手の服を重ねないので、
コートの型崩れも防ぎやすくなります。

また、滑りのいい素材のダウンを選べば、
摩擦を減らして毛玉対策にも。
形はジャケットタイプやベストもあるので、
シーンや服に合った形を選ぶとより快適です。

そしてインナーダウンは、コンパクトに収納して
持ち運べるタイプがおすすめです。
天気予報に合わせてバッグにポン!
裏地のないコートには強い味方です。

③摩擦の解決にはやっぱり裏地アリを選ぶ

ここまで解決策を書いてきましたが、
「どうしても摩擦が気になる」
という方には、裏地のあるコートをおすすめします。

これまで、私自身も着こなしで対策をしてみました。
しかし、脱ぎ着するときの引っかかりは、
なかなか解消が難しいと感じています。

「分かっているけど総裏地は重たい」という方は、
腕の内側にだけ裏地のあるコートという選択肢も。

この着心地については、
着用中よりも脱着時のストレスが
大きいのではないでしょうか?
腕がするっと滑るだけで、
引っかかる感覚はすいぶんと減らせます。

「失敗」と思ってクローゼットに眠っているそのコート、本当は「失敗じゃない」かも

「失敗」と思ってクローゼットに眠っているそのコート、本当は「失敗じゃない」かも

裏地のないウールコートは、
カジュアル感もリラックス感も表現できる、
使える一枚。

でも冒頭に書いた通り、当時はお客様と同じく
私自身も困っていました。
せっかく気に入って購入したあとに
「思っていたのと違っていた」
と感じてしまうのは、とても残念なことです。

しかし多くの方が同じ悩みを持っていたからこそ
年々、素材が工夫され、
インナーダウンも豊富になりました。
対処法はシンプルですが、
とても効果が高いと実感しています。

もし、同じように「コート選びに失敗した」
と思っている方は、ぜひインナーダウンを。
お手持ちのコートも
本当は失敗じゃなかったかもしれません。

そしてこれから購入を検討されている方は、
素材や裏地の有無も確認してみてください。

コートは服のいちばん外側に着るので、
目に触れる回数が多くなります。

気持ちよくコートを着こなして、
心からファッションを楽しんでいただく
ヒントになっていれば幸いです。

コツ・ポイント

最後までお読みいただきありがとうございます。

みなさまからのお悩みを募集中です。

・服の着こなし
・アイテム選びのポイント
・メイク
・パーソナルカラー
・クローゼットの整理収納

など、「毎朝こんなことに困ってるなぁ」
というファッションとクローゼットの
お悩みをお聞かせください。

ヒントや解決方法をお伝えしていきます。
どうぞよろしくお願いします。


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