庭植えにも鉢植えにも向いており、品種によっては日陰のお庭でも花を咲かせます。名前に「クリスマス」とついていますが、ほとんどの品種は1月~3月に最盛期を迎えます。冬から春にかけて季節を彩る常緑多年草です。
クリスマスローズの花色は「白」「ピンク」「黄色」「緑」「黒」など20種類以上あるとされており、花が咲く向きは「下向き」が一般的でしたが現在は「上向き」もあります。花の咲き方も「カップ咲き」「平咲き」があり、「フラッシュ」「スポット」「ベイン」など花柄が豊富です。また種でふやす場合は、株ごとに異なる花が咲くことも魅力的な植物です。
フラッシュ:花弁の中心部から外側に向かって斑紋が広がるもの
スポット:花弁に入る小さな斑点があるもの
ベイン:花弁に血管のような模様が入るもの
上向き:開花の際に横から上に向いて咲く
下向き:開花の際にうつむいて咲く
カップ咲き:満開時にカップ状に咲く
平咲き:満開時に水平近くまで花弁が開く
庭植えの場合は、明るい半日陰で、水はけのよい場所がおすすめです。植え付けする時期は3月~5月、10月~11月ごろが最適です。
鉢植えの場合は、夏は直接日光が当たらず、高温にならない涼しい場所に置きましょう。冬のあいだは風通しがよく、日当たりのよい場所に置きます。
庭植えは5年~10年に1度、鉢植えの場合は年2年~3年に1度を目安に株分けを行いましょう。細かく分けると発育に影響がでるため、少なくとも3芽以上つくように株分けしましょう。作業適期は秋です。
庭植えの場合は、あまり水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は、鉢土の表面が乾いたら、水を与えます。ですが、花の開期は水切れに注意。また水あげのタイミングも重要です。夏は夕方に水やりをしましょう。冬の寒い日には根が凍結することもあるので、午前中がおすすめです。花や葉に当たらない株元に水を注ぎます。
夏の日差しで葉が傷んだ場合はその葉だけ切り取り、また秋は新芽が伸びはじめたら、古くなった葉を見つけてを株元から切り取りましょう。古い葉と新しい葉は色が全く異なるため見分けるのは簡単です。種を取りたい場合は種が成熟し取ったあとに花柄を摘みます。花柄を放置しておくとカビの発生や病気の原因にもなるので注意しましょう。
過湿で蒸れてしまった場合は灰色カビ病や立枯病などの病気を発生しやすくなります。株と株のあいだの風通しをよくして予防対策をしましょう。
またアブラムシ、ナメクジなどの害虫も発生します。見つけ次第、殺虫剤などで駆除しましょう。
春の訪れを知らせてくれるクリスマスローズ。明治時代初期に薬草として伝わった植物でしたが、現在は観賞用として人気があります。日本でも新しい品種が毎年登場しています。初心者にもおすすめのため、ぜひ進化し続けるクリスマスローズに挑戦してみはいかがでしょうか。
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