数の子といえば、あの食感が魅惑的だなぁと思っていました。
実際、「数の子は音を食うもの」ともいわれ、歯応えこそが醍醐味ですよね。
今回試してみた味付き数の子は、ものすごいぷりっぷり食感!
これを具にしたら贅沢なひとさらになりそうな予感がひしひしと。
さらに、魚卵独特の風味は
「オリーブオイル、にんにく、唐辛子」というシンプルな材料とばっちり合うはず。
そう思ったのが、今回の「ごちそうアーリオ・オーリオ」誕生のきっかけです。
素材の旨みをストレートに味わえるシンプルなスパゲッティに、
贅沢な食べ応えと満足感を添えてくれるプチプチ食感の数の子がたまらなく好相性。
さらに、数の子自体もオリーブオイル・にんにくと和えることで、
パスタやサラダに合わせやすい(そして、私のような数の子初心者にもおすすめの♥︎)
優しい風味になっています。
数の子を調理するなんて、じつは初めて(笑)。
こんな風に切れ目が入っているのは「手でさけやすくする工夫なのかな」と
感心しちゃってましたが、もともと入っている切れ目なんですってね(知らなかった!)。
この切れ目に合わせて手で小さめにちぎってもよし、
1本を2〜3個に分けて数の子の食感をがっつり楽しむもよし◎
(パスタの場合は大きめのほうがおすすめです)
適度な大きさにしたら、
オリーブオイル+すりおろしにんにく(チューブでもOK)と和えます。
このとき重要なのは、良質なエクストラヴァージンオリーブオイルを使うこと。
生食用と加熱用とでオリーブオイルを使い分けるご家庭もあると思います。
うちも、サラダやカルパッチョ、パスタ、スープの仕上げなど生で食するときは
DHCの「ヌニェス・デ・プラド エクストラヴァージンオリーブオイル」を愛用しています。
https://top.dhc.co.jp/shop/food/oliveoil/
(加熱してももちろんいいんだけど、もったいないので加熱用はもっとお安いやつを^^)
上質なオリーブオイルの風味とにんにくのおいしそうな香りが
数の子をしっとりと包み込み、とてもいい塩梅に。
小さめに小分けしたやつは、たとえばサラダのトッピングなどに。
イタリアンパセリを加えるのもアリです。
今回のアーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノでは、大きめに使用しました。
1袋を一度に全部マリネしておけば、思い立ったときにすぐ食べられます♥︎
ただ、しばらく漬けておく場合には
使う直前に、食べる分だけもう一度オリーブオイルをまわしかけるのをお忘れなく。
そのほうが、アーリオ・オーリオの風味によく合います。
スパゲッティは、数の子の美しい色合いを際立たせたくて
スパゲッティ・アル・ネッロ・ディ・セッピア(イカ墨入りスパゲッティ)を使いました。
黒×黄金の色合いがかっこいいだけでなく、ほんのりかすかにただようイカ墨の「魚介感」が
数の子とかなりの好相性。ボンゴレにも合いそうなスパゲッティです。
もちろん、普通のスパゲッティでもOK。
イカ墨入りは少々お値段がはるので、
普段の食事は普通のやつ、おもてなしのときはイカ墨入りでかっこよく!
と使い分けてもよさそうです。
パスタを茹でるときのコツは「塩の量」と「茹で時間」。
●塩の量●
まず塩ですが、その目的はパスタに下味をしっかりつけることなので
ほどよい塩気を感じる程度の量をお湯に加えることが大切です。
目安は湯量の1%。1Lに対して10gほどです。
2人分茹でるときは2L程度のお湯を使うと考えて、20g(大さじ1と1/4)は入れましょう。
ものすごーく厳密にする必要はありませんが、
一度きちんとはかって塩を加え、そのお湯を舐めて塩分の目安を知るといいかもです。
アーリオ・オーリオの場合、この茹で湯を後でまた使うので、普通より多めの塩分量でもOK。
●茹で時間●
通常は表示時間のマイナス1〜2分にとどめてアルデンテに仕上げますが、
今回のアーリオ・オーリオはソースと一緒にかなりの時間、煮飛ばすので
茹で時間は、表示のマイナス4〜5分くらいにとどめるとよいでしょう。
今回のイカ墨スパゲッティの場合、表示されている標準茹で時間は「9分」なので、
5分ほどで火を止めました。
レシピはこの後詳しく紹介しますが、
「ソースが入ったフライパンに、茹で汁を加えてグツグツ煮飛ばす」という工程があります。
これは、「大さじ1の茹で汁を〜」とかいうレベルではなく、お玉で3〜4杯はいきますね。
たっぷりのオリーブオイルと茹で汁をグツグツ煮飛ばすうちに、
アーリオ・オーリオをおいしくする最大のコツである「乳化」が無理なく進みます。
さらに、フライパンでソースと一緒にスパゲッティも茹で上げるので、
麺にしっかり味が入るわけです。
アーリオ・オーリオはイタリア人でもいろいろなレシピがありますが
この「たっぷりの茹で汁でグツグツ煮飛ばす」のもそのひとつ。
なので、「王道」といえば「王道」です。
これをやると乳化が簡単にできるし、本当においしく仕上がります。
下準備:
・数の子は適度な大きさに手でわけ、材料Aをすべて和える。
(トッピング直前にも、香りの高い良質なオリーブオイルを数の子にかけまわす)
・パスタを茹でるお湯をわかす。
・にんにくは包丁の背でたたいてつぶしてから大きめのみじんぎりにし、
タカの爪は種をのぞいて小口切り、イタリアンパセリは手でちぎる。
・お皿はあたためておく。
作り方:
1)フライパンににんにくとタカの爪を入れ、たっぷりのオリーブオイル(2人分なら100cc以上)も加えて火を付け(熱したフライパンににんにくを入れるとすぐに焦げるので、冷たいままのフライパンに入れる)、香りが出るまで弱火で加熱する。香りが出たら火を止めておく。
2)鍋のお湯がわいたら塩を適量加え、スパゲッティを茹でる。表示時間のマイナス4〜5分になったら火を止める。
3)1)のフライパンを再度火にかけ、2)のスパゲッティをトングでうつす。しっかりかぶるくらいの茹で汁を加え、沸騰させる。水分を飛ばす過程でソースが乳化するのでそのまましばらく煮詰める。
4)ほどよい量のソースを残して火を止め、味見(茹で湯に入れる塩の量によっては塩気が足りないので、適宜追加)。仕上げにイタリアンパセリを加えてひと混ぜする。
5)お皿にスパゲッティを盛り、フライパンに残ったソース、にんにくものせる。最後にお好みの量の数の子をトッピングしたら出来上がり!
数の子好きな人は「オイルでマリネせずにそのまま食べたい!」
と思われるかもしれませんが、パスタによ〜く合うのでぜひ試してみてください。
塩抜きの数の子なら手間要らずだし、生のままトッピングするだけなので簡単です。
良質なオリーブオイルを使ってくださいね!
数の子が簡単なだけに、おいしくするポイントはむしろアーリオ・オーリオの作り方にあり。
大切なのは、塩の量、茹で時間、
そして、多めの茹で汁でグツグツ煮ながら乳化・麺の味付けをすることです。
私が作るのを見ていた友人が「そんなに茹で汁を!? 煮込みラーメンのようだ」と驚愕していましたが、ホントにそのくらいの湯量を加えます。
ちなみに、実際に食べてみたその友人は「こんなにしっかり味が入ったペペロンチーノは初めて!乳化してる感じも最高。数の子もたまらん!また食べたい!」と大喜びでした^^
白ワインと一緒にめしあがれ♥︎
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