蓮はハス科ハス属の植物。英語では「lotus(ロータス)」と呼ばれています。「蓮」という名前の由来は花の形にあり、花の中央が蜂の巣に似ていることから「ハチス」が転じて名付けられました。日本では蓮という呼び方のほかに、水芙蓉(スイフヨウ)や不語仙(フゴセン)、池見草(イケミグサ)と呼ばれることもあります。開花時期は7月、8月。花の色にはピンクや白が存在します。
蓮の花言葉は複数存在し、「清らかな心」「神聖」「離れゆく愛」などがあります。泥の中から生まれ、綺麗な花を咲かせる蓮は特に中国や日本で神聖なものとして扱われています。花言葉にもそのような意味が込められているようです。
よく似ていると言われる蓮と睡蓮(スイレン)ですが、睡蓮はスイレン科スイレン属であり、全く別の植物となっています。また見た目にも大きな違いがあり、蓮の葉は水面よりも上に立ち上がる場合があるのに対し、睡蓮の葉は常に水に浮かんでいます。見かけた際は蓮か睡蓮か調べてみるとよいかもしれません。
仏教には「蓮華(れんげ)」という言葉がありますが、この言葉には蓮の花も含まれています。仏教発祥の地インドでは蓮の花を尊いものとして扱い、特に大輪の白い花を仏の悟りの表れとしていたそうです。そのため仏像や仏具などあらゆるものに装飾として蓮の花が用いられています。
全国各地には蓮を眺めることのできる名所が存在します。例えば関東では上野恩賜公園の不忍の池、関西では水生植物公園みずの森が有名です。特に水生植物公園みずの森では毎年「ハスいっぱいプロジェクト」が開かれています。
最近はお出かけしづらい日が続きますが、何も気にせず外出できるようになった際には公園に足を運んでみてはいかがでしょうか。
上野恩賜公園
https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jimusho/toubuk/ueno/index_top.html
水生植物公園みずの森
http://www.seibu-la.co.jp/mizunomori/
池で育つイメージの強い蓮ですが、50cmから60cm以上の深さの鉢を用意することでご家庭で育てることもできます。鉢で育てる場合は油かすなどの有機質肥料を土に混ぜ、鉢の3分の2まで入れたのちに種となるレンコンを植えてあげましょう。暖かく日当たりのよい場所に置き、水は常に清潔な状態を保ってください。
蓮を苗から楽しみたい方はこちらのネット通販などで購入できます。
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参考文献
美しい花言葉・花図鑑-彩りと物語を楽しむ-(ナツメ社・2015)
小学館の図鑑NEO 花(小学館・2014)
園芸大図鑑 あらゆる植物が育てられる全1000品種以上掲載 新装版(ブティック社・2020)
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