ちょっとしたことで腹を立て、手が出たり大きな声で言い合いをしたり…。「なぜこんなにケンカばかりするのか」と心配になることがあります。
じつは、お互いの距離が近いことが、きょうだいのケンカの要因の一つと言われています。家の外では子どもなりに遠慮や我慢をしているけれど、家族に対してはある意味甘えられる存在ということもあり、自分の気持ちを解放してケンカに発展しやすいのだとか。
要するに、きょうだいのケンカは親にとって悩みのタネである反面、子ども自身の気持ちを解放できるコミュニケーションの一つとも捉えられます。
争う姿にイライラして叱ってしまうこともありますが、対応を工夫することで、きょうだいのケンカをいろいろなことを学べるよい機会にしていくことができるかもしれません。
きょうだいのケンカが、自身の気持ちを解放できる機会、「他人が傷つくこと」に気づく機会、これ以上はやってはいけないという「加減」を知る機会、ケンカを治める方法を学ぶ機会、とできるよう、先輩ママたちから聞いた、きょうだいのケンカの対処法を紹介します。
絶対やってはいけないことを、あらかじめ子どもたちにルールとして伝えておくことで、親が仲裁に入りやすくなります。ルールは年齢差や性別、日頃のケンカの様子に応じて設定してみましょう。
ケガに発展する危険な行為や卑怯な行為の防止は、必ず盛り込みたいポイントです。
例えば、目を狙う・首を締めるなどの危険な行為をしない、物を使って攻撃しない、片方が謝ったり戦う気がないのに攻撃を続けない、1人を2人以上で攻撃しない、など。
ルール違反を確認したら親も止めに入り、年齢やケンカの背景に関わらず、「絶対やってはいけないことをやった」ということを厳しく叱ります。
年齢によっては、感情から反射的に攻撃してしまったり、言葉で諭しても聞けないこともあるでしょう。
危険な行為をしている場合は、まず抱きかかえて違う場所へ連れて行くなどして、行動を止めることを優先させます。そのうえで、なぜ乱暴なことをしてしまったのか、その理由を聞き、気持ちを受け止めたうえで、危険な行為やルール違反については、やめるようと伝えるのが良いそう。
気持ちや状況を受け止めず一方的に親がジャッジして注意したり、やられている子をかばって攻撃している子だけを注意したり、下の子をかばって上の子に注意が偏ったりすると、子どもたちがモヤモヤした気持ちを抱えたままとなります。
平等に扱うことで、ケンカの収まりがよくなるようです。
兄弟姉妹それぞれのよいところを双方認識できるようにすると、ケンカの回数を減らせる効果があるようです。
上の子のよいところ、下の子のよいところを、日頃から子どもたちの前で褒めてあげることで、子どもたちもお互いのよさを認め合うことができるようになります。
自分が認められて満たされることで相手を敬うこともできるようになり、どちらが親に愛され認められているかを競争することがなくなるとか。
仲よくしている時や、一緒に楽しそうに遊んでいる時間が増えてきたら、「ママはふたりが仲よく遊んでいるのを見ると嬉しくなるわ!」と喜びを伝えることで、さらにケンカの抑制力がアップするそうです。
きょうだいのケンカは、人との関わり方を学ぶ貴重な機会を与えてくれます。一方、兄弟姉妹が仲よくしていくためには、親の対処が少なからず影響を与えるようです。
基本的には広い心で見守りながら、ケンカを通じて家族の信頼関係をより深めていけるとよいですね。
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