カセットコンロも、他の調理機器と同じように、故障して使えなくなった時が寿命だと考えている方も多いかもしれません。しかし、厳密には違います。カセットコンロの寿命は、重要な部品である「Oリング」の使用期限になります。
「Oリング」は、ガス漏れを防止するためのゴムパッキンのことです。Oリングは、ガスコンロの使用頻度に関係なく、年月とともに劣化も進み、ひび割れや変形をおこす危険が増えていきます。このOリングの寿命は、およそ10年が一応の目安となっています。
「日本ガス石油機器工業会」は、安全を第一に考えて、製造年月日から10年を過ぎたカセットコンロは、問題なく使えていたとしても、買い替えを推奨しています。ちなみに製造年月日は、カセットコンロ本体に貼られているシールで確認することができます。
ただ、カセットコンロの寿命は、本体の使用頻度や取扱い方、お掃除の有無なども多いに影響し、取扱い方やお掃除に問題があると、確実に寿命を縮めることになるようです。
カセットコンロの寿命を延ばすためには、毎回、使用後にお掃除をして汚れを取り除いておくこと。そのことこそが、とても重要なポイントになります。汚れは、ついてすぐなら容易に落とすことができますが、時間が経てば経つほどお掃除が大変になります。また、汚れを放置しておくことで、本体をサビさせたり、故障を招いたりする心配も出てきます。
カセットコンロを使用後に、目立った汚れは、お湯にひたし固く絞った布巾で取り除くようにしましょう。油汚れは、食器洗い用の中性洗剤を使用すれば落とせます。使用後は、布巾などでよく洗剤分を取り除いておくことをお忘れなく。
時間が経って頑固になってしまった油汚れは、ぬるま湯100mlに重曹小さじ1の割合で溶かしたものをスプレー容器に入れて、それで直接汚れにスプレーし、しばらく放置した後、メラミンスポンジなどで拭き取るという方法を試してみましょう。
焦げ付きは、ラップを丸めたもので、こすり落とすという方法が効果的です。本体にキズが付く怖れがあるので、金属製のタワシなどの使用はNGです。
また、お掃除の際は、故障を招く怖れがあるので、ガスの導管や電極は触らないように気をつけましょう。
寿命が来たカセットコンロは、それぞれの自治体の分別方法に従って処分する必要があります。通常は、燃えないゴミとして処分できます。いずれの場合も、処分する際は、ガスボンベを空にしておく必要があります。ガスボンベにガスが入ったまま処分すると、爆発事故につながる怖れがあるので、大変に危険です。
なお、ガスボンベのガス抜きの方法については、各自治体の指示に従う必要があるため、各自治体にご確認願います。
カセットコンロの寿命やお掃除方法についてはご理解いただけたでしょうか?安全に使用するためにも、これを機に、お使いのカセットコンロの製造年月日などを確認していただければ幸いです。
ライター:sion
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