まめに掃除や換気をしているのに臭ってくる正体はやはり「カビ」です。
必ず寝室のどこかにカビが発生しているという証拠であり、部屋中にカビ菌が蔓延している状態なのです。臭いに気づいた時は緊急事態と捉え、早急に掃除を始めましょう。
近年の住宅環境は気密性が高く冬でも暖かいのでカビにとっては一年中快適な状況とも言えます。カビが発生しやすい条件は、
1.70%以上の湿度
2.25~28度の気温
3.ホコリ、汚れ、ダニなどの栄養分
この3つが揃うとカビは繁殖しやすくなります。まさに寝室は寝汗で湿気が溜まりやすく、暖房器具で部屋は暖まり、寝具は汚れやホコリが付きやすい。カビが発生したくなる場所なのです。
寝室に「風通しが悪い」「湿度が高い」「ホコリや汚れが溜まりやすい」「掃除が行き届いていない」という箇所があれば、カビの発生はほぼ間違いはありません。
そこで、寝室にありがちな確認ポイントをご紹介します。
真っ先に確認したいのが「窓周り」です。カーテンやブラインドはホコリが積もりやすく、冬は乾燥対策の加湿器でより結露の湿気が増え、カビの発生要因が全て揃っているからです。
また、窓枠は結露の水分が溜まりがちで黒いカビが発生しやすい最も要注意の箇所です。
ひと晩で約コップ1杯分の寝汗をかいていると言われているように、マットレスと敷布団は寝汗を一番吸収しています。
マットレスや敷布団は表面だけでなく裏面も要確認です。特にベッドが木製の場合は、ベッド本体の裏側やベッド下の収納引き出しなどもカビが付きやすく隅々まで確認します。
日頃閉め切っていることが多いので、温度が高くなり湿気がこもりやすい場所です。ホコリも溜まりやすいので、収納ケースや段ボール、洋服など収納している物は全て取り出して確認します。
特に、バッグなどの革製品に付いたカビは、一目でカビと分かる状態はすでに繊維の奥に染みついている可能性が高いので要注意です。
換気をまめにしていても空気の流れが当たらず天井の隅や壁の上部は、ホコリが付着していることがあります。
そこに湿気が加わるとカビ発生につながりやすいので要確認です。
家具と壁の隙間や、家具の裏側は掃除が行き届かずホコリが溜まった状態になりやすく、木製の家具の場合は寝室の湿気を吸収しがちなのでカビが発生している可能性があります。
大掛かりな作業となりますが移動させて家具の裏側や隙間もくまなく確認します。
天然素材の畳は湿度が高い状態が続くと湿気をどんどん吸収しカビが発生しやすい場所です。
風が通らず掃除も行き届かない家具の裏側や、ラグやカーペットなどを敷いている場合は取り外して確認します。
夏はフル稼働の家が多いと思いますが、使う分だけホコリが溜まりカビ発生率が高まります。そのままにしておけば使うたびにそのホコリとカビを部屋中に蔓延させてしまいます。
カビを見つけて除去をしても、その空間にはすでにカビの胞子が飛散しているので、またいつカビが発生するか分かりません。
見た目でカビの確認ができなくても、隅々まで拭き取っておく方が完全に除去できます。
カビの除去に掃除機はNGです。掃除機で吸い取ると排気口から出たカビがまた蔓延してしまいますので拭き取りがおすすめです。
窓周りや畳など、前項でご紹介した箇所には「消毒用エタノール」がおすすめです。スプレーボトルに入れると気になる箇所に少しずつスプレーできて使いやすいです。
しかし、漂白力はないので黒カビの跡は残ってしまいますがカビ菌は除去できています。
黒い跡をキレイにするには塩素系漂白剤もありますが、使える素材を選ぶので取扱いに注意が必要です。
カビ臭いの原因は発見できましたか?カビはそのままにしておいても根深く付着していくだけです。
アレルギーやアトピーの原因になっているとも言われ健康によくありませんし、掃除するのは寝室だけですので、結露の冬を迎える前の今こそ掃除しやすい時期でもありますのでぜひ見つけて掃除をしてみてください。
後編ではカビを発生させないための予防策をご紹介します。
ライター:タスカジさん 初穂
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