昨今、「非認知能力」という言葉をよく見かけるようになりました。世界的にも注目されているこの能力、一体どんなものなのでしょうか。まず、言葉を理解できる、文字が書ける、数を数えられるといったIQ(知能指数)などで測れる力を「認知能力」と言います。
その反対に、測定できない力を「非認知能力」と呼びます。遊びの中でお友達と関わったり、協力したりする力や、「ジャングルジムを上までのぼってみよう」「このブロックで船をつくろう」といった目標に向かって頑張る力、喜怒哀楽といった感情をコントロールする力などを指すという考え方が一般的のようです。
具体的には、自尊心、自己肯定感、自立心、自制心、自信など「自分に関する力」、協調性、共感する力、思いやり、社交性、良いか悪いかを知る道徳性などの「人と関わる力」だそうです。生きていく上で、とても大切な要素だと言えそうですね。
非認知能力は、日本でも注目されるようになり、2017年3月に改訂された「学習指導要領」にその内容が組み込まれました。「能力」と聞くと、「何か特別なことをしなければいけないのではないか」「幼児教室に通わせたり、習い事をさせたりしたほうがよい?」と感じるパパママも多いことでしょう。
ですが、非認知能力を伸ばすために習得しなければならないものはなく、あくまでも、遊びや生活の中で育つものだと言われています。親が何かを「やらせる」のではなく、子どもが主体となり、好奇心をもって「やりたい」と感じる遊びの中で身に着けていくべきものなのです。
幼児期に認知能力を高めることは、成人してからの幸福度や経済的な安定とはあまり関係がないとも言われています。
また、「いま非認知能力が話題だから、伸ばさなきゃ!」と考えるのではなく、子どものよいところはどんなところだろう?と、じっくり見つめてあげることが大切なのではないでしょうか。親としては、子どもを愛情深く見守り、適切なタイミングでサポートすることを大切にしていきたいですね。
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