「住宅ローンを借り換えるとお得になる」と聞いたことがある方は多いと思いますが、具体的にどれくらい安くなるのかまでは、いまいちピンと来ないですよね。
結論を先にお伝えすると、住宅ローンを借り換えで毎月1万円以上もお得になるケースもあります。
毎月1万円もあれば、将来のための貯蓄したり、少しだけお小遣いを増やしたりとさまざまな使いみちが思い浮かびますよね。
もちろん住宅ローンの借り入れ条件によって具体的な金額は違いますが、ここ数年間は記録的な低金利が続いているので、借り換えメリットを得やすいタイミングです。
とはいえお得になる金額が大きいと、「本当にそんなにお得になるの?」とも思いますよね。
そこで次は7年前にマイホームを購入したAさんを例に、住宅ローンの借り換えメリットをチェックしてみましょう。
Aさんは7年前にマイホームを購入していて、現在の住宅ローン残高は2350万円。
固定金利2.1%、ローンの残り年数は28年です。
この状態から、『フラット35 金利1.05%※、返済期間28年、借り入れ金額2350万円、元利均等返済』に借り換えた場合の借り換えメリットは次のようになります。※2019年8月時点、フラット35(保証型)の金利
■借り換えメリットのシミュレーション
・毎月の返済額 … 借り換え前 92,566円 → 借り換え後 80,755円
・総返済額 … 借り換え前 3110万円 → 借り換え後 2713万円
Aさんの場合は、
毎月の返済額で、約11,000円
総返済額では、約390万円
もの借り換えメリットがあることが分かりますね!
このように毎月1万円以上もお得になる可能性もある住宅ローンの借り換えですが、実は前もって知っておくべき注意点もあります。
次の章からは、住宅ローン借り換えの注意点を紹介します。
1つ目の注意点は、住宅ローンを借り換える際には諸費用が必要になること。
マイホームを購入時に銀行に対して諸費用を支払ったかと思いますが、借り換えの際にも同様に諸費用が必要です。
諸費用は銀行や住宅ローン商品によって異なりますが、住宅ローン残高の3~5%ほど必要と認識しておきましょう。
2つ目の注意点は、変動金利に借り換える場合には金利上昇リスクがあるという点です。
変動金利は金利が低く設定されているため、借り換えメリット金額だけを見ると、お得度が高く見えますよね。
しかし変動金利は名前のとおり、住宅ローンの適用金利が市場の金利に合わせて変動するという金利タイプです。
市場の金利が上昇した場合、当初の想定以上に住宅ローンの負担が大きくなってしまう可能性もあるのです。
将来の市場金利がどう動くかどうかは誰にも予想できないため、「金利が上昇した時にどう対応するのか」を前もって考えておきましょう。
3つ目の注意点は、借り換えの手続きには手間がかかるということ。
始めて住宅ローンを契約した時にはさまざまな書類の作成をしたかと思いますが、同じような書類作成をもう一度しなければいけないと考えると、イメージしやすいかと思います。
「それはちょっと面倒だな……」と思いましたか?
たしかに住宅ローンを借り換えるには、かなりの手間がかかります。
しかし一度住宅ローンを借り換えてしまえば、借り換えのメリットは今後十数年にわたって影響していくのです。
まずは自身の場合、どれくらいの借り換えメリットを受けられるのかシミュレーションしてみてくださいね。
最後にひとつ大切なことをお伝えしておきます。
それは「住宅ローンの借り換え先を探す時は、必ず複数の銀行でシミュレーションをする」ということです。
銀行によって適用される金利が違うのはもちろん、諸費用の金額も違っています。
借り換えメリットが一番大きくなる銀行はどこなのか、複数の銀行を比較した上で決めてくださいね。
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