よだれは唾液がそのまま口の外に出てしまったものを言いますが、唾液というのは常に分泌されており、口の筋肉によって口の外に垂れないようになっています。大人であれば唾液が多くなれば自然と飲み込んだり、口を閉じたりしますね。でも赤ちゃんは、まだ口の周りの筋肉が発達していなくて、脳がコントロールするチカラもまだまだ未熟。口元が緩いうえに唾液を飲み込むという意識もないので、そのまま唾液がよだれとなって口の外に出てしまうのです。
赤ちゃんのよだれが出始めるのは生後2、3か月頃からが一般的で、生後8か月から9か月頃には口の周りの筋肉がついてきて唾液を飲み込むことも上手にできるようになるといわれています。一般的には、おおよそ1歳頃になるとよだれが落ち着いてくるようです。
赤ちゃんのよだれが多いと、1日に何枚もスタイを替えなければなりません。ママにとっては面倒な作業なうえ、よだれが多いと何か異常があるのではないかと心配になることも。
でも、よだれの量が多いことは決して悪いことではありません。唾液は消化を助けてくれるうえに、口の中の粘膜を細菌などの感染症から保護しつつ、口の中を洗浄・殺菌してくれる役割があるのです。
そうなるとよだれの量が少なかったり、出ないことがある場合は何か悪いのではないかと不安になってしまいますね。体の発達に個人差があるように、唾液の量にも個人差があります。量に限らず、生後1か月頃からよだれが出てくる赤ちゃんもいれば、2歳や3歳を過ぎてもよだれが出ている子もいるのです。よだれの出る時期や量は、赤ちゃんの個性だと思っておおらかに接してください。
赤ちゃんのよだれが多いことは悪いことではないのですが、まれに口内炎や手足口病といった、口の中の炎症や病気で唾液が増えていることもあります。いつもより急に赤ちゃんのよだれが増えたと感じたら、口の中や熱などをチェックして、発熱や食事が進まないなどの変化があればお医者さんで診てもらいましょう。
反対に、いつもはよだれが多いのに、急に1日全くよだれが出ないという場合は、脱水症状の疑いも考えられます。赤ちゃんがぐったりしていないか体調を見ながら、水分補給をしっかりしてあげましょう。
赤ちゃんのよだれが臭いときは、口の中の水分が減っているのかも知れません。雑菌が繁殖してよだれに粘り気が出て、においの元になっていることがあります。そんな時はいつもより少し多めに水分摂取をして、口の中を潤してあげましょう。よだれによってかぶれや肌荒れが起こることもあるようですが、よだれそのものが有害なわけではありません。スタイをこまめに取り換えてあげるなどして、常に清潔に保つようにしましょう。
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