通常、小学校の図画の授業で使用される絵の具は水溶性の絵の具です。
この水溶性の絵の具の主な成分は、色素とメディウムと呼ばれる展色材です。展色材は、紙に描いた絵の具の色落ちを防ぐための成分です。
そして、このメディウムこそが、普通に洗濯しただけでは、絵の具が取れない、最大の原因になっています。
メディウムの主成分はアラビアゴムで、強い接着力を持っています。
その接着力により紙につけた絵の具の色落ち、すなわち、絵の具の色素が紙からはがれ落ちるのを防いでくれているのです。
同様の原理で、もし、衣類についてしまった場合、メディウムの強い接着力により、洗濯しても、絵の具の色素を衣類から剥がし取るのが難しくなる、というわけです。
しかも、メディウムの接着力は時間の経過と共に強化されるため、絵の具が付いてから時間が経てば経つほど、取りにくくなります。
その点を踏まえた上で、これからご紹介するコツを試していただければと思います。
例えば、絵の具が洋服に付いて、まだそれほど時間が経っていない場合は、比較的簡単に落とすことが可能です。
絵の具の付いた部分に、洗濯用中性洗剤の原液をつけて、その部分を指で軽くつまみ、もみほぐしてから、水ですすぐ、という方法をコツとして試してみましょう。
後は、普通に洗濯機で洗えば、かなり高い確率で汚れをスッキリ落とすことができますよ。
付いてから時間が経った絵の具の場合は、酸素系の漂白剤と消毒用アルコールを使用するという方法を試してみましょう。
酸素系漂白剤だけでも取れる場合もありますが、アルコールには、絵の具の汚れを浮き上がらせる働きがあるため、より取りやすくなります。
酸素系漂白剤を使用する前アルコールを使うことを、コツとしてぜひ押さえておきましょう。
手順は以下の通りです。
1.絵の具のシミの部分にアルコールをつける
(アルコールを付ける際はシミを広げないように丁寧につけるようにしましょう)
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2.シミの部分の裏側に布を当てる
(絵の具のシミが移らないようにするために必要です。布は、絵の具のシミが移ってもかまわないものをチョイスしましょう)
3.酸素系漂白剤をシミの部分にかけしばらく放置する
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4.ティッシュでシミの部分をとんとんと叩く
ティシュに絵の具の色素をくっつける要領でとんとんと叩きましょう
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5.熱めのシャワーをシミの部分の裏側からかける
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あとは、洗濯機に入れて普通に洗濯すれば、キレイに落とすことが十分に可能です。色素によっては完全に落としきることができない場合もありますが、肉眼では気にならない程度にまで薄めることができますよ。
絵の具のシミを洗濯で落すために、ぜひ試していただきたいコツをご紹介しました。
簡単に試せるので、洗濯機洗いが可能な衣類であれば、もう取れないとあきらめてしまう前に、ぜひ一度チャレンジしていただければと思います。
ライター:sion
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